カルドセプトの戦略の1つ「侵略」。これを軸にしたブックは「侵略ブック」と呼ばれます。
侵略ブックは、四属性のどれかを主体にして組むのが一般的です。
地形効果を得ることで、多少の耐久力を持たせるため、と認識しています。
そんな侵略ブックを、敢えて地形効果の得られない無属性主体で組むと、一体どうなるのか。
今回はそんな無属性侵略ブック「無侵略」について、適当に書きます。
なお、無属性以外のクリーチャーを投入しないものとして書いています。ご了承ください。
無属性であることのデメリット
無侵略を組もうとすると、地形効果以外にも色々な問題が出てきます。
属性違いをトリガーとしたカードの恐怖に常に曝される
サンダースポーン、エレメンタルラス、ホーリーバニッシュなどが、これに該当します。
尤も、どのカードも頻繁には遭遇しないので、頭の片隅に留めておく程度でいいでしょう。
思いの外火力が出ない
素のSTが高いのはギアリオン(80)、ロックタイタン(70)、アンドロギア(60)あたりです。
ギアリオンとアンドロギアはブックに入らず、場に出すのも手間が掛かります。
ロックタイタンはアイテムを持てず、クリーチャーとして使うと弱くなっていきます。
つまり、基本的に素のST50で戦うことにとなります。
また、レア度Nの最大STはファイターの40、元からの強打持ちはミゴールのみです。
ミゴール以外で火力を出そうとしても、精々120が限界となってしまいます。
レベル5G・ノーチラスが120なので、バインドミストに頼るなら問題にはなりませんが。
無属性であることのメリット
しかし、悪いことばかりではありません。無属性ゆえの強みもあります。
連鎖を組む属性を後出しジャンケンできる
四属性でブックを組むと、属性被りを起こした時に土地の取り合いが起こります。
これは「連鎖を組む属性が構築段階で決まっている」ためです。
対して無属性は、構築段階で連鎖を組む属性が決まることは基本ありません。
戦況に応じて連鎖を組む属性を変えることができるため、柔軟性を持たせられます。
メタカードが少ない
属性違いを参照するカードを含めても、無属性を参照するカードは少ないです。
無属性に強打を発動するカードは、ヨーウィしかありません。
無属性を無効化するカードは、セイントとヒッポカンパスしかありません。
尤も、これらのカードはアーマードラゴンと並び、要対策カードではあります。
ディスエレメントが気にならない
ディスエレメントは、地形効果を失くすことができる、侵略サポートカードの1枚です。
合成して使うと、盤面次第では自分のクリーチャーも対象に取られてしまいます。
しかし、無属性は元から地形効果が無いので、効果がないようなものです。
ニル=バーナやウリエル、エグザイルなどに注意は必要ですが、積極的に使っていけます。
クリーチャーを考察
ここで「無侵略を組む」ことを前提とした場合の、無属性の評価について書きます。
とはいえ、ここで全て書くと長くなりすぎるので、全ては触れません。
ここではこちらのトゥイートで考察した中から、評価SとAのみに絞って見ていきます。
評価S
- アーマードラゴン
要対策カードであると同時に、無侵略の中核を担うカードの1枚です。
侵略ブックの場合は防具0枚もあり得るので、思考停止で4積みしても雑に強いです。
- ボージェス
本体の侵略力は皆無に等しいですが、応援能力で無属性を生き残りやすくできます。
投入枚数は好みが分かれるところですが、ばら撒きに使えるので多く積みたいです。
- リビングアーマー
実質ST50のクリーチャーであると同時に、防御アイテムとして使うこともできます。
序盤から終盤まで腐ることなく使えるため、スチームギアより優先していいでしょう。
- リビンググローブ
無属性ブックでもこのカードの強さは折り紙付きです。
状況に依りますが、中盤以降は60/60はキープできると思います。
評価A
- アイアンモンガー
必要に応じてブックからアイテムを引くことができる、ばら撒き要員です。
ピースで保護しておけば、相手にプレッシャーをかけることができると思います。
- スカイギア
貴重な先制要員の1体で、援護により侵略での活躍が見込めます。
どうせ投入するなら、グランギアとセットでアンドロギアを狙ってもいいかもしれません。
- ティラノサウルス
能力を持たないアーマードラゴンです。つまり5枚目以降のアーマードラゴンです。
先制が不要な場面や、援護の餌にしたい場合はこちらの方が柔軟に使えます。
- ハイドビハインド
高額領地を奪った後に、地形効果を持たせることでケアができます。
ばら撒き要員ですがストームコーザーを持てるので、防魔拠点くらいなら攻められます。
- ロックタイタン
高ステータスですがアイテム制限が痛いので、援護持ちと一緒に入れたいです。
ナチュラルワールド下であれば、非常に強力な撒き潰し要員として機能します。
実際に組んでみる
というわけで(?)、自己流ですが実際に無侵略を組みます。
今回はサンプルとして、3パターンの無侵略を組んでみました。
流石に3ブックの使用感を確かめるのは楽ではないので、試運転はしていません。
そのため、机上論で組んだブックとなります。ご了承ください。
サンプル1(比率22:8:20)
クリーチャーの性能のバランスを重視した型です。
レア度Nのクリーチャーを採用し、プラックソードを投入しています。
サンプル2(比率23:8:19)
アンドロギアやギアリオンを使う事を目的とした型です。
ギアリオンは扱いが難しいので、ビーストギアを外すのも1つの手です。
サンプル3(比率20:8:22)
ナチュラルワールドを搭載した型です。
防御カードが殆ど入っていないので、上2つより防御力は低いです。
組んでみて分かる問題点
さて、この3つのサンプルを見て、お気づきの方もいるかもしれません。
3つのサンプルは、どれも似通った構成になっています。
無属性以外は入れないものとして考える、と最初に銘打った所為ではありますが。
また、これは実際に組んでみて個人的に感じたことですが「枠が圧倒的に足りない」です。
基本的に火力増強が武器に限られるため、アイテムに枠を取られます。
要対策クリーチャーを無力化する筆頭カード、ターンウォールが入っていません。
評価Sをつけたリビンググローブは、サンプル1にしか入っていません。
相手に干渉するカードも、非常に少なくなっています。
自己流で組んでいるから、というのもありますが、とにかく枠が足りません。
無侵略は固定で入り得るカードがとても多いため、多様性が損なわれてしまうのです。
終わりに
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
そもそも何故無侵略を考えることになったかというと、自分がひねくれ者だからです。
侵略ブックの記事を読んで、侵略ブックに興味を持ったのですが「他の人でも思いつくようなブックはつまらない」ということで、その記事になかった無侵略を考えることにしたのです。
サンプルとは別の無侵略を組んで、ライトフロアで回してみたりもしました。
その時は全くと言っていい程侵略できませんでしたが、なかなか面白かったです。
・・・その時使ったブックを紹介しろ?あーあー聞こえないー。
なにはともあれ、今回はこの辺で失礼させていただきます。