日々白熱した対戦が繰り広げられる、対戦サポートサイト「カルスタ」。
ここでは2週間のスパンで、指定されたマップの成績を競う「大会」が開催されています。
連続する5戦の最良成績で順位が決まり、5連勝したブックはこの記事で紹介もされます。
しかし、これを書いている時点で紹介されているブックは全て火か水か地であり、風ブックはありません。
「リボルトの風は弱い」とはよく言われますが、ここまで露骨に表れているのですね。
そこで今回は、何故リボルトの風が弱いのか、そしてそんな中での風の使い方を、適当に書きます。
相変わらずプレイモチベが無い状態で書いているため、鵜呑みにはしないでください。
あと普段より辛辣で長めだから注意。
先制について考える
リボルトの四属性にはそれぞれ「特徴的な能力」が設定されています。
火属性は「強打」、水属性は「無効化」、地属性は「援護」といった感じです。
プリッツレイブンのアドバイステキストに依ると、風属性の得意技は「先制」です。
これらを纏めて「強打の火、無効化の水、援護の地、先制の風」と呼ばれたりします。
まずはこの「先制」の特徴について、今一度おさらいしましょう。
防御側でも先に攻撃
これこそが、先制最大の特徴です。
通常、戦闘は侵略側が先に攻撃し、防御側がそれを耐えれば反撃、という流れで行われます。
しかし防御側が先制を持っている場合、その攻撃順序が逆転します。
先手を取って侵略側を倒せば、反撃を受けることなく領地を守ることができます。
STが高いとより脅威
ですがそのSTが低い場合、侵略側に反撃を許してしまいます。
反撃をさせないためにも、よりSTの高い先制持ちを配置することで、強固な領地とすることができます。
先制同士なら通常通り
ただし侵略側も先制を持っていた場合は、通常通り侵略側が先に攻撃を行います。
目には目を、先制には先制を、ということです。
先制って実は不要!?
四属性について「火と風は侵略が得意、水と地は防衛が得意」となっています。
強打や先制が侵略に於いて優位に立てるため、このような分類がされているもの、と認識しています。
しかしよく考えてみると、侵略に於いて先制が輝く場面というのは、先制を持つクリーチャーに戦闘を仕掛ける場面だけです。
それを踏まえると、先制は元々防衛向きの能力と言えます。
侵略が得意と謳っておきながら、防衛に適した能力を特徴に充てられているのです。
極端な話、他に誰も先制持ちを使わない場合、侵略に於いて先制は効果がありません。
つまり何が言いたいか
先制持ちを侵略に使う、その本質は先制対策なのです。
先制対策はあまりにも容易
自身が使うブックにとって致命的な脅威となる要素は、構築段階で対策が求められます。
戦闘中に属性を狙い撃ちする能力の対策に、ニュートラルクロークを投入する、といった具合です。
しかし対策に固執しすぎてもいけません。例えばスニークハンドを警戒し、リビングアーマーに防御を頼りすぎると、今度はシルバンダッチェスから領地を守れなくなります。
仮想敵を設定して対策札を投入しても、その仮想敵がいなければ無用の長物です。
対策札でありながら、自分のやりたい事に繋げられる。そのようなカードを投入するのが理想といえます。
またアイテムやスペルは使い切りが基本なので、場に残るクリーチャーを用いると、継続的に牽制することができます。
結論から書きますが、先制対策は非常に簡単です。
先制を対策できるクリーチャーが強すぎて、逆に先制が武器であるはずの風属性が、先制対策の対策に追われるほどです。
そんなイカれたメンバーが揃う、風属性以外の先制対策クリーチャーを何体か挙げます。
アーマードラゴン
無属性の先制持ちで、その秘術は無属性に対して非常に高い制圧力を持ちます。
リビンググローブ対策の投入が一般的ですが、STが高く先制対策としても機能します。
シャドウガイスト
無属性の先制持ちで、攻撃が通った相手の基本STを0にします。
これでも総合的な凶悪さは他のカード達より劣る(個人の感想)のですから、怖ろしいです。
ティアマト
対策どころかエースとして使われる、言わずと知れた火属性の先制持ちです。
水風強打により、その二属性に対する基本STは実質90。文句なしの全ての元凶です。
ファイアービーク
火属性の先制持ちで、ティアマトの影に隠れがちですがこちらも凶悪です。
防衛の基本である、レベル上げによる地形効果強化を無視して侵略できます。
ミストウィング
先制は対策できませんが、そもそも風属性を無効化する水属性です。例外として含めました。
火属性対策として投入されることが多いのに、ついでで対策されてしまいます。
グレートタスカー
先制は持たないものの、先制持ちクリーチャーを無効化する地属性です。
ピンポイントメタでありながらステータスが高く、拠点に援護に侵略に至れり尽くせりです。
アーマードラゴン、ティアマト、グレートタスカー(+ミストウィング)は、先制対策を意識せずとも自然にブックに投入できるクリーチャーです。
普通にブックを組むだけで対策になり投入率も高いため、逆にこちらがこれらを対策する必要があります。
先制が圧になってない
先ほど「逆に先制対策の対策を強いられる」と書きました。
その理由として風属性の先制持ちが、それほど脅威でもないことも原因に挙がります。
STが高ければ高いほど、脅威となる先制。それを特徴に据えられているのだから、さぞ強力な先制持ちがいるのだろう・・・そう思われる方もいるでしょう。
主観と偏見を以て断言します。風属性の先制持ち14+1体の内、総合的に強いと言えるのはテュポーンだけです。
ここで、様々な観点から「強い風属性の先制持ち」を挙げていきます。
STが高い
先程から何度もSTに言及しているので、当然これは先制持ちとしての強さに直結します。
各種オーガ(HP50)を基準とすると、ST50がボーダーラインとなります。
そのST50以上に該当するのは、エアロダッチェス、テュポーン、ライトニングドラゴンの3体、加えて合成マーシャルモンクです。
戦闘で有利な能力
先制は戦闘で活きる能力なので、その戦闘をサポートする能力が他にもあると有利です。
火地強打を持つテュポーン、攻撃が通れば反撃されないナイキー、援護を持ち攻守で活躍するアームドプリンセスなどが該当すると言えます。
アイテムを使い回せるケンタウロスも、見方によっては含まれます。
因みに14+1体の「+1」はアームドプリンセスを指します。
HPが高い
配置されている場合、当然ですがHPが高い方が領地の強度は上昇します。
焼きカードの代表格・合成シャイニングガイザーが40点であることから、リボルトに於ける拠点はHP50以上が主流です。
そのHP50以上に該当するのは、エアロダッチェス、テュポーン、通常マーシャルモンク、ライトニングドラゴンの4体です。
トルネードも盤面ではHP50ですが、戦闘中は10下がり合成シャイニングガイザーに弱いため、除外しています。
盤面で有利な能力
カルドセプトで勝つための基本は「高連鎖の高レベル領地」です。
これの形成を助ける能力や、妨害に対して強い能力を兼ね備えているとお得です。
地変効果により連鎖形成に貢献するテュポーン、風の空地に遠隔移動できるワイバーン、焼き耐性のあるソードプリンセス、防魔のアームドプリンセスなどがこれを持ち合わせています。
この観点は「先制による圧」と関係ないので、オマケみたいなものです。
要は、唯一全ての要素を兼ね備えたテュポーンだけが、総合的に強いというわけです。
「先制による圧」の観点だけで見る場合、残りは全員雑魚です。一度も名前の挙がらなかったクリーチャー(トルネード含む)にいたっては、最早救いようが無いとも言えます。
アームドプリンセスは決して弱くないですが、降臨に手間が掛かるので除外しました。
優秀なクリーチャーを考える
先制に関してはこれくらいにして、いよいよ風属性そのものに触れていきます。
各クリーチャーを細かく解説したいところですが、別の方のこの記事で纏められているので、省略します。
ここでは連鎖、拠点、干渉、サポートの4つの観点で、四属性のクリーチャーを少し厳しめに評価します。
まずはそれぞれの要素について解説です。
①連鎖要員
連鎖形成や連鎖維持に役立つクリーチャーです。撒き要員とも呼びます。
単純ですがHPが高く、倒すにはレベル1でもアイテム消費を強要させるようなクリーチャーは、撒き要員としての素質が高いです。
削り侵略を無力化する再生や、防衛が成功すると得する能力を持っているとなお良いです。
またダウンしない不屈は、序盤から地変や移動による連鎖形成に役立ちます。
領地コストや配置制限を持たず安価であることがベストですが、補って余りある要素があればこれに分類しています。
②拠点要員
高レベルの領地を任せられるクリーチャーです。無効化は代表格ですね。
HPが高い方が適しているのは勿論、継戦能力のある援護、単体指定の妨害を受けない防魔、移動侵略されない能力を持つクリーチャーも、拠点要員の素質があります。
防衛に使うアイテムは防具が主なので防具制限無しは必須、また道具制限無しが理想です。
③干渉要員
他者を妨害することができるクリーチャーです。侵略要員もこれに含めています。
代表的なのは秘術持ちや即死ですが、通行料に依る干渉という意味では、足止めや通行料増量も含まれます。
侵略要員に武器制限や配置制限があるといざという時困るので、今回そのようなクリーチャーは外しています。
④サポート要員
あの手この手で試合を支えるクリーチャーです。
その殆どは秘術持ちですが応援持ち、また今回は遠隔移動や地変効果も、サポート要員に分類しています。
そしてこれら4つの要素の内、2つ以上を持ち合わせる(と独断で判断した)クリーチャーがこちらです。少し厳しめに評価しています。大事なことなので云々。
数字は4つの要素のうち、どれを持つかを表します。
というわけで、頭数の時点で風属性だけ悲しみを背負う結果となりました。
①と②を併せ持つクリーチャーも、風属性だけ欠けています。
これでも風属性だけ、多少贔屓目で見たんですけどね・・・
クリーチャー名省略したけど、伝わるよね?
敢えて風属性を使う利点
得意技の先制は容易に対策され、様々な役目を果たせるクリーチャーが不足している。これが風属性の弱いところです。
要因は他にもありますが、挙げたらキリがないので省略します。あと哀しくなる。
散々貶してハイ終わり、は問屋が卸さないので、ここからは「風属性の使い方」をテーマに、風属性のあれこれを書いていきます。
まずは「風ブックを使う利点」から。
属性被りが起きにくい
ブックの主軸となる属性が他者と被ると、土地の取り合いが激化します。
ここまで読んだ素直な方であれば「安定して勝つには火か水か地」という結論に到る筈です。
対戦する4人がこの考えでブックを用意する場合、必ず属性被りが起こります。
マイノリティである風は、その属性被りが起きにくく、土地取りの安定化を図れます。
但し、属性の構図が1:3になって独り勝ちを警戒された結果集中砲火、とても恐ろしい集団心理がはたらき全員風ブックになる等も考えられるので、確実ではありません。
マッドハーレクインが連鎖要員になれる
言わずと知れた凶悪な応援を持つマッドハーレクインは、出張パーツとして風以外のブックに投入されることも多々あります。
しかしマッドハーレクインのHPは40。土地の属性を合わせないと各種オーガにすら素手で殴り倒され、土地の属性を合わせると連鎖に貢献できません。
風ブックであれば欲しい土地は風なので、連鎖を形成したうえで地形効果を得られます。
合成シャイニングガイザーには無力ですが、それは他のHP40にも言えるので野暮な屁理屈です。
風ブックの基本戦術
特にマッドハーレクインの存在は大きく、テュポーンと並んで風ブックの生命線となります。
風ブックで勝つには、マッドハーレクインを活用することが重要です。
ここで「マッドハーレクインを活用した、風ブックの基盤となる戦術」を挙げます。
クリーチャーを並べて配置
これに関しては他のブックでも言えることですが、マッドハーレクインの応援は自領地が隣接していることが条件です。
他の属性以上に、クリーチャーを並べて配置することが重要となります。
隣接さえしていれば、レベル1の領地でも高い防御力を持たせることができます。
敵拠点への横付けも有効
侵略側になる時も、自領地が隣接する場所で戦闘を起こせば応援が発動します。
そのような土地を奪えると自領地が隣接する状態にもなり、一石二鳥です。
付加価値を重視できる
応援さえ発動すればステータスを爆発的に強化でき、効果が優秀でも打たれ弱いクリーチャーであろうと簡単には倒されません。
ムラサメやグレムリンアイのように「効果は優秀だがステータス修正が弱いアイテム」も使いやすくなります。
戦闘能力不可は要警戒
戦闘を応援に依存することになるため、あらゆる能力を発動させないウォーロックディスクやボーテックスは天敵です。
戦闘行動不可も厄介ですがこちらの場合応援は乗るので、戦闘能力不可を対策する方が優先度は高くなります。
盤面にマッドハーレクインを維持
これらを実現するには当然、マッドハーレクインが盤面にいる必要があります。
ヘイトの高さは言うまでもないので、ピースやマジックシェルターなど保護する手段は欲しいところです。
風ブックを組んでみよう
意識する戦術を列挙したところで、実際に風ブックを構築していきます。
「アワユキが普段組むのはコンセプトブックである」ことを忘れずに見てください。
基本形
今回はこの25枚(比率8:1:16)をスタートとして干渉重視、走り重視、ハイブリッドの3軸でブックを組んでみます。
この25枚だけ、投入理由を明記しておきます。
テュポーン、マッドハーレクイン、エアーシフト
風ブックである以上、当然どれも4積みです。
防具制限の無いHP60以上の風属性がテュポーンとロードオブベインしかいないため、型はどうあれテュポーンは自然と4積みになるでしょう。
マッドハーレクインは主軸なので、勿論4積みします。
風属性の遠隔移動サポート要員はドリアードと違い援護を持たないブリーズスピリット、領地コストに加え配置制限と防具制限を持つワイバーンの2体で癖が強く、エアーシフトは4積みが妥当といえます。
ギフト、マジカルリープ
基本どのブックにも入る汎用スペルなので、どちらも4積みです。以上。
グレムリンアイ
侵略にも防衛にも役立つので、1枚投入しています。
これ自体はステータス修正を持たないため、応援は確実に乗せたいところです。
シャッター、ピース
防御札としての意味合いが強い2枚です。それぞれ2積みしています。
ウォーロックディスクはメタモルフォシスで消し去ってもいいですが、自身も使う場合は都合が悪いのでシャッターです。
ピースは勿論、マッドハーレクインの保護が目的です。場合によっては他のクリーチャーにも使います。
干渉重視(比率20:8:22)
強打を持つテュポーンとナイトで制圧する型です。
ステータスが優秀なデューンタイタン、追加の先制持ちマーシャルモンクに加え、お約束?のグレムリン+チェーンソーも搭載しています。
走り重視(比率21:9:20)
テュポーンやソードプリンセス(アームドプリンセス)に拠点防衛を任せる型です。
連鎖要員としてアイテムを使い回せるケンタウロスと、これまたステータスが優秀なデューンタイタンを選びました。
デューンタイタンは防具制限により拠点要員になれませんが、アームドプリンセスの援護の餌に適しています。
ハイブリッド(比率19:8:23)
適度に干渉しつつ、自力で拠点を作ることもできる型です。
マーシャルモンクは合成の有無で用途を切り替えられるため、取り回しが効きます。
サンプルブックレシピを紹介したことですし、締めに入る・・・のが普段のパターンですが、ここ最近の自分の記事では、ブックを組んでも試運転せず、公開だけすることが殆どです。
しかしふと思いました。「プレイモチベが無い」を盾にしてるだけでは?
ブックを組んでも環境を知らなければ、それが参考になると言えないのでは?
環境知って組んでも参考になるかはともかく^q^
実際に使ってみた
ということで、久々に試運転まで行うことにしました。
今回はハイブリッドを使います。マップはロングホーン(トラップ)です。
謎チョイスと思われるかもしれませんが、丁度これを書いていた時の、カルスタの大会マップとなっています。大会でリハビリするセプターがいるらしい。
これより下は全て対戦を行った後に、対戦内容も踏まえて書いています。
↓
・・・で、結果としては普通に負けました。2位じゃ駄目なんです。
Sゲート周辺が地と風だからか地2風2の構図となったものの、地同士の醜い争いは少なく、数少ない活躍の場を得たダンピールはウォーロックディスクに敗れ、親の顔より見たシルバンダッチェスとランドアーチンに制圧されたのが今回のハイライトです。
初手マッドハーレクイン+ピースを決める、中盤から連続でテュポーンを引きスレイプニルで飛ばす等、ブックの回転自体は悪くなかったので、そこは安心しました。
後はプレイングですね。如何に他者に仕事させるか、を考える必要がありそうです。
器用貧乏で終わってはいけない
火属性は強打が特徴のため、当然侵略が得意です。
水属性は侵略力が低いですが、そもそも守りに適した属性となっています。
地属性は守りに適した属性でありながら、援護を駆使して普通に殴れます。おかしい。
風属性が弱いと言われるのは、攻めも守りも中途半端になっているためです。
干渉の基本は戦闘なので、その戦闘が中途半端では弱いと言われて当然です。
その代わり風属性は、様々な戦術を採れるようになっています。
戦術が多ければ、それだけ色々な局面に対応することができるのです。
尤も、作戦を用意し過ぎると一方的に仕事を押し付けられるため、取捨選択は必要です。
おわりに
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
今回記事を書いた動機は割と不純なのですが、どうも自分が記事を書くと、そこで取り上げたカードや戦術が誰かに使われる傾向にあるようで「だったら風属性についての記事を書けば、5連勝警察に取り締まられる日が来るかも?」と考えたためです。
バルダンダースの記事を書いても流行らなかったので、過信はしていませんが・・・
何はともあれ、今回はこの辺で失礼させていただきます。