この記事は、試合中に気をつけたいこと、課題などをメモ代わりに残しているものです。人様が読みやすいように配慮したり、正確性を担保したりするための努力を放棄しています。
枝葉ではなく幹を見ろ
まともなセプターならば意図を持ってブックを組んでいるはずなので、そのブックの意図を4つ組み合わせれば未来予想図が出来上がるはずである。その予想図が自分に都合が悪いものなのであれば、私はなんとかして都合のいい世界線に向かわなければならない。
その1Rで何をするかも無意味ではない(それどころか終盤の詰めのときにはとても重要だ!)思考だが、序中盤においては未来が想像できるか否かは、勝率に大きな影響を及ぼす。いや俺全然見えないんだけどね。
誰がどの土地を殴りたいのか、誰がどの土地に配置したいのか。人が考えていることはわからないけど、わかろうとする努力はできるかもしれない。
未来予想はいつするの?
常に情報は増えていくので、常に予想図を書き換えていくのが正着である。
ただし、ヨシはド下手なので、ずっとコレにリソースを使っていると、足元がお留守になって時間切れなどを起こす可能性がある。そのため、以下3点をトリガーとして「再評価」の時間を作るものとする。
- 初手
- 1周目周回ボーナス獲得時
- 誰かが5連鎖獲得した時
- 誰かがレベル3~4を作った時(ただしそれが最初に現出したレベル3~4であること)
後半のトリガーが殆どないが、後半戦になってエントロピーが収束してきて詰めカルド状態になった場合は、ある程度私レベルの先読みでも機能するので、序中盤の評価回数を重めにとった。
ブック色ごとの特徴
火ブック
開始直後
被ったときの安定性:A
開始直後(ティアマトが出てこない1周目くらい)においては、案外追突は怖くない。キングバランが出てくると話は変わるが、最近とんと見ないので、最序盤だけは案外ばらまきが出来る。
中盤以降
被ったときの安定性:C
ティアマトとムシュフシュが出てくると途端に安定しないようになり、火同士で食い合うことも珍しくない。
ティアマトがいれば地変は出来るから棲み分け可能! という世迷言も思いつくが、ピンポイントで都合よく敵の虚弱なクリーチャーを踏めるとも限らないし、色があっている土地を殴ると大概守られるので結局手間(グレムリンアイやシャッター)が必要になることが多い。防具を御容赦していただけそうな土地(例:風土地に置かれた水クリーチャーなど)はチェックしておきたい。
バードメイデンも悪くはないが、火土地の数は増えないので殴り合いが減るわけではない。
不屈にろくなのがいないので、自力地変はコスト以上に手順が遅れる。
結果、2人以上かぶると2周目以降少ない火土地を奪い合って最も地獄を見る色。有識者からは「ボルカニックドラゴンに火無効化を返せ」とのコメントが寄せられている。きちんと協調して「しっかり残り2人を殴りに行こうね!」というコンセンサスが取れるのであればかなり面白いのだが、カルドセプトにおいて古今東西協調とは幻だと言われている。1人であればおやつのマカラなどを食べながらある程度速度も出したいところ。
水ブックと風ブックは対ティアマトが死活問題になることもあるので、2個めの火土地を確保させまいと殴られることもあるかもしれない。だが、水はそもそも殴れないし、風もテュポーンが出てくるまで殴れない。ただし、やっておけば火同士の食い合いを誘発できる。頑張ってデュークにマカラ乗せてエラント殴るくらいのことはやってもバチはあたらない。
地ブック
開始直後
被ったときの安定性:C
最も援護に恵まれている地は、初手でST70以上(例:援護+トロル)が出ることも珍しくない。
そのため、アイテムが揃っていない人も多い1周目のレベル1攻防はかなり強い。ただし地ブックがコストを使ってまで置きたい場所は地土地なので、追突を始めとする地ブック同士の殴り合いが発生しやすい。影踏みの重要性が最も高い色。
中盤以降
被ったときの安定性:B
防具orディスクが揃うとある程度地ブック同士の殴り合いは鈍化する。
しかし、ダッチェスの存在が援護を不安定にし、タスカー&ディスクの存在がレベル1に置かれたトロルを許さない。コストをかければ食い合いができてしてしまうのは止められないが、配置をアーチンによって調律すると、横移動殴りがかなり抑制できるのは追い風。直踏みは諦めてほしい。
スクリーマー&直踏みというインスタントな飛び道具もあるので、アーチンの調律は本当に大事。地ブックにアーチン7枚入れたい。マジでマスグロとか検討しても良いのかもしれない。
お互いに殴れるというのが曲者で、どうしても相手のディスクをスニハンしたくなってしまうし、それが合理的なケースが多い。(それは自分を殴る可能性が高いディスクだ!)
地地水水みたいな対戦だと、殴り合っていると水に負ける。地同士で仲良く出来るための方策(アーチンを早めにレベル2~3にする、スクリーマーを水に打ちまくってにっこりと笑いかける)を打ち出していきたい。
風ブック
開始直後
被ったときの安定性:A(そもそも被らない)
圧倒的不人気力をバックにそもそも追突してくる相手がいないでおなじみの風さん。1周目で色の合ったHP50を倒せるのがナイトくらいしかいないのだが、ナイトは有田先生の画集でしか見ないから実質脅威はいないのである。
撒くクリーチャーがHP40が多いので他色のST50が脅威にはなるのだが、タラスクはクソ重いので色あってない土地だと御容赦されやすいし、ロックトロルは入れないしで、案外セーフなケースが多い。
ただし、相手がこっきゅんだった場合にはルフとトレジャーレイダーが入っているので注意。
中盤以降
被ったときの安定性:A
というか被った分だけティアマトがいる可能性が下がるじゃないか!
同族がどうこうではなく、とにかくティアマトという巨悪がいるかどうかが致命的な話。とにかくティアマト。
ディスクがないとティアマトが怖すぎるが、HP40が多いのでディスクが刺さってしまうという自家中毒を起こし気味。タスカー&ディスクとかタラスク&ディスクみたいな流れ弾を食らうことは往々にしてある。
不屈が多いので、複属性土地が多いマップ(バトルワゴンとか)においてはちょっとだけマカラっぽい働きが期待できるので、食い合わずに済むことも。
水ブック
開始直後
被ったときの安定性:AA
ノーチラスとタラスクは置いたら絶対同族には倒されないと言って良い。ブラッドプリン帰ってきてくれ。
マカラは虚弱ではあるが、同色に追突されそうであれば、とりあえず起動せずにほっちらかしておけば御容赦されるケースも散見される。
開始直後
被ったときの安定性:A
水ブックで被った相手を殴る手段がグローブとデュークしかない。
さらに水土地が取れなくてもマカラがいるので、無理に同じ色を殴りつけるインセンティブが強くない。2被り程度までは速度の減弱がほぼないと考えたほうがよい。
ブックタイプごとの特徴
走り
例えば水走りは、基本的には自分の色にあった土地しか殴りたくないし、殴れないことも多い。
よって水水水地で自分が地だった場合、火に置いといたスクリーマーはあんまり処理されにくい。
中速
走りのフレームが出来ているところにある程度の干渉要素を入れているブックのこと。タスカー&ディスクができる地ブックとか、テュポーンとグレムリンが複数枚入っているがほかは軽い風ブックとか。
無理なく殴れるが、手が足りなくなるケースはあるので、やっぱり色違いは御容赦はされやすい。ティアマト、テュポーンなどの地変組は御容赦力が低い(殴り倒せば連鎖に組み込めるのでとりあえずぶん殴るインセンティブが高い)。
対処としては「何処を殴らせて何処を殴らせないか」をはっきりさせること。レベ3早め造成(通行量分貰わないと殴らせてあげないよの表明)や、マカラ地変保留(殴られたら白旗上げますんで、水土地のど真ん中殴るのやめてここにティアマト置いてくださいの意思表明)などでリソースの配分を調整できるとよい。
殴り・遅延
複数の軸線(クリーチャー、アイテム、手札干渉、ネガ呪い)で相手を殴り倒すためのブック。
基本的に、走りと殴りが1:1だと殴りが勝つ。相手の損がそのまま自分の得になるので、タイマンカルドをやると一定以上の侵略要素が必須になってくる。なので、殴りブックに目をつけられ当たら基本的には勝てない。
対応としては、殴る対象を自分以外にも広げること。一番シンプルなのは2人浮きとすることである。水走り水走り火殴り地中速とかだった場合は、もう水走り同士はお互いにグローブをぶつけ合ったりは決してしないようにして、2人分の高額領地(殴らなければいけない標的)を場に供給しておくと、水のどちらかが勝ちやすくはなってくる。
殴るブックとしては、自分以外のセプターが走りにくい環境を整えること。陥落要素の保持(手札スロットに保持するのはキツイがスクリーマーなどは盤面に要素を置いて置けるので強い。走りブック的には最終的にこいつのせいでレベル上げられないシーンが出てくるので、早急に排除したい)や、走りブック同士の殴り合いを促進させたり(例:水走り2人が走っていたら、片方のアイテムを削り倒したり、グローブやデュークタラスクでST100出せる方の土地を奪ったりするとお互いに殴り合いを始めるケースもある)一人浮きにして周囲の走りブックや中速ブックにも仕事を押し付けることが必要になる。
マップごとの特徴
ジャンクション(主に序盤の土地への欲求まとめ)
火土地
- 火ブック:火土地に置く(当たり前)。2歩損を許容してN最初周回で2回通過するかもしれない。
- 水ブック:ミストウイング以外は置きたくない&リープ短縮しないのであれば通常風側に歩き出すのであんまり置かない。
- 風ブック:置かない。火に止まれるなら風に止まって風に置く。
- 地ブック:クリーチャーが3枚程度あるなら火に置きそう(風に置けないクリ多いので)だけど、1枚しかなければ地に置きたいので多分保留する。
水土地
- 火ブック:普通は火→地→水の順で歩くので手なりで置ければ置くかも。ただし、序盤で火土地に2体置けたりしたなら、水土地の中にティアマト放り込んでおくことは実質水土地を3マス程度潰すことに等しいのでぜひやるべき。(水ブックにはグローブ以外の除去能力はない)
- 水ブック:水土地に置く(当たり前)。8使って置いたりも出来る。追突可能性かなり低いので安心して配置できる。タラスク置いた日にはギフトまで打てる。許せねえ、セフトしてやれ。
- 風ブック:風に置いたあと余ってるなら水に置く。地に置くより除去確率低いし、マックが地に入れないので水の方に置きがち。
- 地ブック:最初に水土地回ってくるやつは多分置けるクリーチャー持っていない(持っているなら地に配置しに行くはず)。地土地回ってから水土地に回ってくるやつは、多分クリーチャー配置済み。
風土地
- 火ブック:初手で火におけるのに風に置きに来ることはない。
- 水ブック:通行ルート的にもマカラぶっ転がし大正義。風のST40以上にだけ注意。
- 風ブック:風土地に置く(当たり前)。2歩損を許容してN最初周回で2回通過するかもしれない。
- 地ブック:クリーチャーが3枚程度あるなら置くかも。でも風に置けないクリ多いし、火側を歩きそうな気はする。
地土地
- 火ブック:火→地と歩いてくるので余ってれば置きそう。
- 水ブック:水土地に置いたあまりがあれば置くかも。マカラ大正義だが、1周目の地ブックは風ブックよりはSTが出やすいので、追突注意。
- 風ブック:風→水と歩いて来る場合には、あんまり地に配置は出来なさそう(風と水に置ききっていそう)。テュポーンを置いておくことに意味はあるが、地ブックの場合テュポーン横移動防止装置がアーチン&タスカーで大分担保されているし、場合によってはタスカーが殺しにくる。火を相手取ってもテュポーンを叩けるクリーチャーは結構いる(ティアマト、シグルド、防具付きエラントなど)ので、置きテュポーンは置きティアマトよりは弱し。
- 地ブック:地に置くが、追突可能性はケアしなければならない。8使って交差点とかは後発の地ブックにもチャンスがあるので注意必要。
バトルワゴンタワー
火土地・風土地
右円環。
全自動で流れ込んできてしまう。極端な話、W砦周辺の複属性土地と右円環しか利用されないとしたら17個の土地しか配布されていないことになってしまう。基本的には追突多発地帯。クリーチャーの質やアイテム状況にもよるが厳選配置が必要になるケースも。
直踏みの発生確率が高いので、アーチンやグルイースラッグの機能率が比較的低い。
水土地・地土地
左円環。
3R目くらいまでリープを引かなければ皆が右円環に飛んでいく。ちなみに、4枚入りのリープを3R開始時(ブックの7枚目)までに引ける可能性は46%程度。それを引いて、左円環に飛びたいと願っていて、立ち位置的にリープが届く奴だけが飛んでくる。肌感覚だと、水、地のうち2割強くらいだろうか?
世界が17~22R程度で終わることを踏まえると、最初の5R程度は選ばれしものしか立ち入れない聖域であることは本当にデカい。
現金が多く湧くマップであり、速度が求められるので、横移動侵略とかやってる場合じゃないのも地にとっては朗報。水にとってはいつものこと。
ただしスクリーマー置かれた場合にはこの限りではなく、スクリーマー→直後にタワー直踏みチャレンジがまあまあの確率(例:W砦でスクリーマーやバイミスを打ちダイスを振ると3か9でタワーが踏めるので16.8%で侵略できる)で成立するので、ピンポイント拠点侵略は普通に怖い。
火ブックが水ブックに圧をかけたいときには、タワーで直接殴ってアイテム消費させるよりも、マカラとタラスクの間とかにティアマト配置したほうが効果ありそう。
W砦周辺の複属性
狙い踏みが極めてし易い土地。
ダイスがリボルト仕様になったので多少マシだが、例えばW砦前の複属性土地なんかは狙って直踏みorタワー出来る可能性がバチクソ高い。W砦からW砦前の複属性土地を狙った場合、奇数が出れば踏めるので50.4%の確率で踏み抜ける。呪戦になったら不利を被る場所であることは間違いないので、高額を露出する時間帯はよく検討すべき。
タワー
そうした地政学的な美しいボードゲーム要素を台無しにする頭パッパラ施設。バインドミストなどのネガ呪いを入れる理由になってしまっている。人気なのは「バトルワゴン」だったのに「バトルワゴンタワーのほうが面白そうだから」でタワーにしたウェザリング氏に代々木でタワーグローブグレアイを叩きつけよう!
アンカー
左側
初手反時計回りにスタートしてEゲートから周回すると、ゲート2個通過した状態で属性石屋につっこめる。初手でリープしてNゲート右複属性に着地し、その後反時計回りに周回すると、1周目のボーナスを得てから属性石屋に突っ込むことが可能。10個買いも夢ではない。
ただし、価値が上がる石が明確な場合(例:火4かぶりだと火と地以外はゴミ)はこんな悠長なことをやっていると1週目で石価値がぶち上がりあっという間に買えなくなる。初期の戦略配置で石価値が明確に読めるのであれば、最初に通過するべき土地ではない(基本的には色があっている土地に置けるとしてもだ!)。
そのため、4色に分かれたとか、22で反対属性に別れた(例:地地風風だと水や火も150G程度までは見込めるのでゴミ石にはなりにくい)ケースにおいては、通過した時に安い石を買ったんでもなんとかなるので、左側から周回するメリットが高まる。
しかし、色が被るかどうかを試合前に予想するのは一般的には困難かつ非効率的なので「4色別れそうだから地ブックを使おう!」という判断はしにくい。
右側
Sゲートと右Eゲートの間の土地はゴールデン石トランスゾーンであり、あそこに敵のレベル1~3があるとマジで石トランスor天然トランスがしやすくてはかどる。できれば配置はしたくないが、流石に連鎖形成をおざなりにしてまで配置を控えるべきではない。他の人が置いたら同じことだし。せめてレベ2は控えておきましょうか。
参考資料 謎単語の定義
カルドセプト星人語はいつも難解ですが、日本語翻訳できた分だけ載せておきます。
- 追突:特に1周目において、配置したクリーチャーが後続のセプターに直踏みされて殴られたり倒されたりすること。
- 影踏:特に1周目において、敵セプターの後から歩くことにより、アイテムを引いていなかったりクリーチャーが虚弱だったとしても一時的に安全を確保すること。
図1.影踏みの例
- 厳選配置:むやみにクリーチャーを配置せず、必要最低限の土地数に抑えること。追突の予防や、ランドドレイン対策になる。
- 集合配置:自分のクリーチャーをまとめて配置すること。基本的には隣接土地が敵であるよりも隣接土地が自分の土地であるほうが守備力は強い。踏みの期待値的にはマイナスであること、集合配置の真ん中に致命的なクリーチャーが放り込まれたら大変なことになることは踏まえておかなければならない。
- 御容赦:やろうと思えば出来る干渉を受けずに済むこと。(例文:初手で置いたガスクラウドをキングバラン+ウォーロックディスクに踏まれたが、コストが重すぎるせいか御容赦された)
- 肢曲(しきょく):一般的な周回方法とは異なるルートを通ることで、増収のタイミングをずらしてギフトの機能率を調整したり、狙ったタイミングで増収を得たりすること。(例:バトルワゴンにおいて最初にW砦を通過しないで右の輪に突入すると1周目は長くなるが2周目は短くなる)
- 実質トランス:ランドドレインや、コストの異なるクリーチャーなど、現金調整がし易くなり天然トランスを見込みやすいカードやカード群のこと。(例文:バードメイデンとシグルドとティアマト持っているから手持ち魔力65G~145Gくらいまでは全部トランス圏内だわ、実質トランスだわ)
- ガルーティング:ガルーダで殴ること。流石にリボルトでは廃れた言葉。