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どうも、たまちょんです。カルドセプトリボルトも4周年を迎え次回作への期待が高まる中でリボルトでやり残したことがあったのではないかと思い、使い慣れたブックを手放し新しい構築を模索していました。走りブックや侵略ブックは使用者も多く基本形が出来ていますが嵌めブックや焼きブックはこれだ!というような構築が知られていないように感じます。友人が減りそうな構築なのも流行らない一因でしょうか。課題意識を持ちながら4人戦を粛々と続けた結果、スペルによる干渉が少しづつわかってきた気がしたので本稿にて共有します。

要約

盤面に干渉するスペルを積みまくったブックでも勝てます。

コントロールブックの定義

自力による魔力達成を目的とせず、期間終了時の総魔力1位により勝利を目指すブック。

他者の目標魔力達成を阻止するために焼きスペルやレベルダウンスペルを採用(併用)していることが多い。干渉とは「他人の資源(リソース)や行動に影響を与えること」を指し、干渉手段の提示や行使により他者の行動や盤面をある程度制御することをコントロールと称する。

勝ち筋

1.30R期間終了時の総魔力1位

2.高額土地(LV4, LV5)奪取からの目標魔力達成

3.踏み収入(LV4, LV5)増資からの目標魔力達成

他者の目標達成阻止に重点を置いたプレイングを心がけ、4〜5連鎖+増資での1位抜けを目指す。終盤はLV4が乱立するため上記2、3などで達成ラインに乗ることもある。多数行使される干渉手段により場全体が遅延しているため、25R以降での達成を見込む。

特徴

・勝つまでに時間がかかる(概ね 25R~30R、期間終了)。

・クリーチャー、アイテムが少なめでスペルがブックの過半数を占める。

・ドロースペルが多く、足スペルが少ない。

手番

遅い手番が有利です。1番手<2番手<3番手<4番手

最終ラウンドでのスペルによる干渉、増資(または侵略、空き巣)で1位抜けを目指すため。

推奨マップ

・分岐が多い(高額土地を避けやすい、属性土地を取りやすい)

・土地が多い(戦闘頻度が少ない、自領地を守りやすい)

・ダイスのみで周回を回避できるルートがある(スピードペナルティの検討余地あり)

スペルによる干渉が有効なマップでコントロールブックは使用に値すると考える。

適:デュアルブランチ、バンブルビー、ラージウィンドウ、ゴールドバグ、ヘビーチェーン、グレートゴッデス、グリッド、ディスティニー、ブラードライン、エイビアン、ホッピングトード、インクフィッシュ、ビーストトラップ

適(周回回避ルートなし):クアトロボックス

※下記マップは踏み収入や宝石運用により早期に決着がつくことが多く、コントロールブック使用時の勝率が下がる。特徴に応じてブック調整や諦めが必要。

分岐が少ない(一本道が長い):シンプルブランチ、メトロブリッジ、イン・ヤン、モーフアロー、ルートチェンジ、サイドトリップ、スイッチボックス、ミドルサークル、パラレルランド、マガタマ、ジェイルタワー、デュプリシティ、ブルズアイ、ドゥームホイール、オッドサークル、バイパス、パンデモニウム、ロングアーケード、ハートビート

狭い:シンプルサークル、ツインリング、ナンバー8、スパイクス、ロングホーン、ジャンクション、バトルワゴン、キャッチアウェイ、スパイダー

宝石:アンカー、カオスパレス、ダイヤモンド、オプションツアー、ラクーン、ロストウッド

代表的なカード

【盤面干渉スペル】

一般的なブックでは0〜3枚程度に抑えられるスペルを10枚程度採用する。

・アステロイド、サブサイド

レベルダウンスペルとして複数枚は入れたい。アステロイドは防魔で防ぐことができ、サブサイドはバリアーで防ぐことができる点に注意。盤面をコントロールする意味では狙った土地のレベルを下げられるアステロイドに軍配が上がる。もちろん併用しても良い。

・クインテッセンス

LV4以下の土地を複属性土地に変えるカード。地変スペルや自力地変でリカバリーが効くので遅延としては1手分となる。序盤に打って領地コスト持ちのクリーチャーを出させない、自分のLV1土地に打って連鎖を増やす、ホーリーバニッシュとのコンボなど幅広い使い方が可能。

・シャイニングガイザー

HP40以下のクリーチャーを排除できる優秀な焼きスペル。厄介な秘術持ちのクリーチャーやMHPが低いが戦闘で倒しにくいクリーチャー(デコイ、リビンググローブ、ヘルグラマイトなど)を後腐れなく葬るのに有用。使用には供物が必要であるため連発がしづらく、HP50以上のクリーチャーを焼くには一手では足りないことから連鎖削りとして使う場面が多い。

・アウトレイジ

昨今の高ST気味の環境においては、時折シャイニングガイザーを超えるパフォーマンスを発揮する。第三者間でお互いにアイテムを消費させることは焼きスペルにはできない芸当。何より移動侵略不可であるランドアーチンへのメタカードとして最適であり、ここ最近で最も評価を見直したカードである。前作のテレキネシスがあればもっと良かったが・・・。

・フィアー

確実に連鎖を削ることができるカード。バリアーで防がれる点と対象が複数いる場合はランダムで選ばれる点に注意。リビングアムルやリビンググローブを手札に戻して再利用されることもあるため、盤面を注意深く観察した後で使うこと。4人戦よりはコンビうちや同盟戦で真価を発揮するカードに思われる。

・クラスターバースト、バーニングヘイル、フリーズサイクロン、ディザスター

全体焼きスペルは対戦相手の使用するカードがある程度予測できる時に使いたい。スウォームまで採用するかは検討の余地がある。焼きがどの程度有効なマップかによる。

・ミラーワールド

本作屈指の世界呪い。同じクリーチャーが2体以上配置されていると戦闘開始時に自壊する効果を持つ。色被り、クリ被りが想定されるときに使いたい。侵略側は配置数にカウントされない点に注意。ナチュラルワールドやミスティワールド、ウェイストワールドなど他の世界呪いの上書きが可能な点からも必須枠と言える。

・プレイグ

全体遅延と呪い上書きを兼ねる良カード。2019年後半からカルスタでも使用者が増え始めたため警戒されつつある。戦闘終了時は衰弱(毒ダメージ)→再生の順に処理されるため、再生持ちのHPが残った場合は倒しきれない点に注意。魔法陣から出てくるマスファンタズムを上書きできるため必須枠と考えている。

・バインドミスト、ターンウォール、シニリティ

厄介なクリーチャーを排除するために使われる。干渉手段の中では汎用性が高い方で、比較的警戒されている部類に入る。セフトされる可能性を考えると採用枚数は絞りたい。

【手札干渉スペル】

手札の1:1交換を繰り返すことはスペルの行使機会の観点から割りに合わない。基本的にメタモルフォシスのみ採用で良いが汎用性に富むセフトも採用の余地がある。

・メタモルフォシス

早期逃げ切りを防ぐため、ウォーロックディスク、ボーテックス、密命カード(アセンブルカード、タイニーアーミー、ロングライン、フラットランド、ホームグラウンド)あたりのキーカードを優先して消去する。後は使用率の高い防御アイテムを順次HW6に変えていきクリーチャー侵略による干渉を有利な方向に進めていく。

※メタモる優先度 ウォーロックディスク>ボーテックス>密命>その他

・セフト

対戦相手のギフト、ドレインマジック、干渉スペルを奪うことができる。同型対決で差をつける1枚として採用しても良い。

【魔力干渉スペル】

干渉と自分のばしを両立できるドレインマジック4枚は必須。他は用途を想定し必要と思われる枚数を入れる。

・ドレインマジック、フラクシオン

少なくとも1枚は保持し続けて天然ランドトランスを牽制し続けたい。フラクシオンは5枚目以降のドレインマジックとして考えるが若干コスト高なのと使用条件に制限があるため使いづらい。

・レディビジョン

バリアーを張られた後に手持ち魔力に干渉できる数少ない手段。引いたらなるべく捨てずに持っておこう。高額踏み発生直後に最大限のパフォーマンスを発揮する。コントロールブックにおいては序盤の無周回時の小銭稼ぎに使用しても良い。

・スピードペナルティ

ダイスのみで周回を回避できるルートがあった場合に採用を考える。コストは70Gで決して安くはない。3周差がついたあたりからランドドレインやドレインマジックと肩を並べる強さになる。対象が複数いる場合はランダムで選ばれる。wikiの評価は低いが玄人好みのカード。バリアーでは防げない。

・ランドドレイン

天然ランドトランス用の手持ち魔力調整や、無周回時の現金調達に有用。妨害目的で対戦相手の手持ち魔力を削るために使用することもある。広いマップで腐ることはあまりなく枠があれば2〜3枚入れておくと良い。

・オブリタレート

※宝石マップの考察が不十分で本カードについての評価は定まっていない。自分のブックにも数枚入れておきランドトランス代わりに使う、メタモルフォシスで消し去るなどの運用が考えられる。

【ドロースペル】

必要なスペルを必要なときに引く、ブックを一周させ干渉手段の行使機会を増やす、などの理由からドロースペルは多めに積むことを推奨する。

・ギフト、フィロソフィー

3枚以上ドローできるカードは合成カードの多いブックで重宝する。4枚ずつ採用することを推奨。無周回では手持ち魔力が足りなくなるためギフトを早い段階で引けると安心する。毎ラウンド4位ギフトを撃つ快感を是非とも味わって欲しい。

・リンカーネーション

今ある手札を引き換えに、代わりの手札を引くカード。スピードペナルティやアステロイドなど序盤に使いづらいカードを引いた時の保険として使いたい。反面、防衛用アイテムを抱えている時は使いづらく、終盤に使用するには相応のリスクがある。

・リバイバル

カードをドローする訳ではないが、実質引き増しとなるためこちらに。序盤〜中盤は手空きの時に撃って干渉手段を補充する目的で使用する。終盤は使い所が難しく専ら供物要員となる。

【クリーチャー】

ミラーワールド前提での構築を推奨。1〜2枚の採用でもリバイバルにより3〜4枚行使することができる。火クリがタレント揃いで組みやすいが遅延要素を備えた他の色で組むこともできる。ルーンアデプトやコーンフォーク、デバステイターなど。

・ヘルパイロン

戦闘やスペルでクリ死亡数が積み上がっていくため最終盤の資金源として確保しておきたい。素のステータスも高く、防具を持っていれば戦闘で落とされることも少ない。アイテム制限があり道具が使えない点に注意。

・バードメイデン

初期は入っていなかったがシャイニングガイザーやアウトレイジと共に採用したところ無類の強さを発揮した。プレイグ等のネガティブ呪いを上書きできること、不屈クリーチャーであることも周回なしでのプレイでは重宝する。アイテム制限があり武器が使えない点に注意。

・リビングアムル

ミラーワールド下での戦闘を耐え抜くために必須。カイザーペンギンやシルバンダッチェス、グレムリンなどの援護クリーチャー破壊、グレムリンアイなどのアイテム破壊には無力なので拠点作成時には天敵がいないか注意。

・リビンググローブ

どのブックにも採用されるお手軽侵略要員。上記リビングアムルにも言えるがリバイバルで引き増して使う動きが雑に強い。ウォーロックディスクやスペルには無力なのでメタモルフォシスで懸念要素を絶っておくと良い。

【施設】

タワー、占い館、カードショップ、魔法陣などの施設は積極的に使いたい。今作はブラスアイドル不在につき減った手札を回復する手段に乏しい。ドロースペルを積んでいても均等に引いて来ず、手詰まりを起こすことがある。

使用例

まんてんリーグ スパイクス(フラット) 2019/11/25, 2019/12/16

使用ブック「Doya」2戦0勝

2回戦【A卓】秋元真夏、セサミ、ウェザリング、たまちょん

※ウェザリングさんの動画アーカイブがあります。6Rまで

1回戦(イン・ヤン)1位が秋元真夏(ひでちゃん)、ウェザリングさんの2名であったため簡単には勝たせない構築を考えた結果、「某氏のスピペナ本が有効では?」との発想に至り調整を開始した。対戦経験の目コピと当時Twitterでやりとりされていた討議を思い出し、リビングアムル、ナイトエラント、ガスクラウド、ネクロスカラベなど戦闘面での防御力を高めた構成で試合に臨んだ。途中までアステロイドの提示が功を奏し走り本2名を抑えていたが、捨てた後にセサミさんのLV5土地や連鎖が削れなくなり引き直す前に決着がついてしまった。ディスカード判断が非常にシビアであることを痛感した対戦となった。

5回戦【D卓】たかし、たまちょん、霧幻のフィラ、えっくす

※フィラさんの動画アーカイブがあります。

この対戦は4番手を引いていたこともあって有利なはずであったが最終盤の判断を間違えたために3位に終わってしまった。29Rはメタモルフォシス→ショッカー増資ではなく合成シャイニングガイザー(対象:スレイプニル)→ケットシー配置、30Rはショッカー+リビングアムルでソウルコレクターを返り討ちにできていた。勝てば2勝、決勝進出が見えていただけに大変悔しい結果となった。

2試合とも運ゲーに持ち込んだ末の敗戦に思えるが、どんなブックであろうと運ゲーに持ち込めるポテンシャルと、最終盤での鎬の削り合いを制する構築であることを感じた。一方で狭いマップでは高額拠点が直踏み侵略されやすい点や、盤面を把握した上でのディスカード判断やスペル行使が一際難しいといったコントロールブックの課題を示す機会でもあった。

大会 No.91[ゴールドバグ対戦会] 対戦56 2020/7/23

使用ブック「ろうきん」1戦1勝

ゴールドバグはモーフ土地が多く、領地コスト持ちのクリーチャーも複数採用できると考えサルファバルーンとティアマトを1枚ずつ採用した。広大なマップにつき土地防衛は最低限で良いと判断しリビングアムル1枚を残し、ネクロスカラベやリアクトアーマーはシルバープロウやスパイクシールドに変えている。対戦は1戦のみだが3番手で火3名+風1名。新規採用したバードメイデンがヘルパイロンをLV5空き地(シャイニングガイザー済)に飛ばして総魔力1位での目標期間終了となった。

大会 No.96 [バンブルビー対戦会] 1位 2020/9/18~2020/10/1

使用ブック「G. S. A.」5戦2勝

「周回なしルートあるやん!」と思いスピードペナルティありのブックを最初に持ち込んだがゲート収入だけでは手持ち魔力が底をつきそうになったため普通に周回することにした。2試合行ったところ試合運びとしては乱立するLV4を巡る戦いとなり、空き巣できた試合は勝ち、5連鎖を維持された試合は負けてしまった。バーニングハートは久しぶりに使用したが、戦闘における侵略力を補強しており申し分ない。バリアーが採用されがちなマップなのでシャラザードを入れてもいいかもしれない。

※1戦ごとにドレインマジックとレディビジョン、セフトの枚数を微調整しています。バリアーを見る機会が多く、ドレインマジック2、レディビジョン2、セフト1に落ち着きました。

ー追記ー

※tedloaさんの動画アーカイブより

スパイダー 2019/6/20

カルドラリーグオンラインのスパーリングでの一戦。土地数が少なく、戦闘が起こりやすいスパイダーでの立ち回りの参考になるかと思います。通しでぜひともご覧いただきたいです。25R以降のせめぎ合いは圧巻の一言。最後まで誰が勝つのか読めなかったですね。

※カイチさんの動画アーカイブより

ホッピングトード 2020/12/12

周回回避ルートのあるマップはスピードペナルティを持ち込みましょう。対戦が長時間になりがちで集中力が最後まで続かなくなってきました。アステロイドやシャイニングガイザーなど、合成スペルを引く可能性を考慮すると不要なスペルも手札に持っておいた方が良いです。

 

元になったYADOさんのブック(Twitterより)

なんとシンプルな構成なこと! よく見るとドレインマジックやメタモルフォシス、ミラーワールドが入っていません。リビンググローブやヘルパイロン(パイロクルス)も個人的に必須だと思っていましたがまだ考えが浅かったようです。この境地に達するまでにどんな対戦を経てきたのやら。。。回すのも相当難しそうですが良い経験ができそうです。

※かよさんが対戦で使用しているブックにはバリアーが入っています。

教本(仮)

 

さいごに

似たようなブック紹介になってしまい恐縮ですが地道に調整していたコントロールブックがある程度の勝率を出せるようになったので紹介させていただきました。まだ試していないカードもあり発展の余地がありそうです。本稿の構築やプレイング自体は過去の対戦が基になっています。やはりカルドセプトは一緒にプレイしてくれる対戦相手ありきですので対戦相手に感謝と敬意を示しつつ、鎬を削るような対戦を今後も楽しんでいきたいと思います。

参考資料

重力制御 カルドセプトリボルト戦術論 5−1 干渉の定義と分類

 

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たまちょん たまちょん
@tamasher1
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カードゲーム出身のセプター。カルドセプト歴はEXplus1年とリボルト2年。ブックカバーとブック名は妥協するべからず(戒め)。

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