この物語はノンフィクションですが、一部修正を加えております。
スペクターと巨像 完 …そして、
前回、スペクターの検証を終えた僕は疲れ果てていました。
「61分の1を見るのになんで150回もかかったんだ…運悪すぎるだろ…orz」
悔しかったので150回分のメモをデータにして集計してやろうと思い立ちます。この時は平均値がいくつか見たかっただけでした。
その時、ある考えが浮かびます。
「あ!もしかしたら70とか極端な数値はでにくいのかもしれない!」
そこで散布図を作成することに。
当初、もしかしたらこういうグラフになると思っていました。40に近い数値がでやすく、端に行くほど低くなるなら、150回かかっても不思議ではないからです。
しかし結果は予想を超えていました。
!?
あきらかに不自然です。なぜか、しましま模様になってます。
「こんなものを見せられても、私にどうしろと言うのだ…。スペクターは一体何を訴えているのだ…。私の理解を超えている…。そうだ、きっと頭が良くて心が優しく奇特なセプターが解読してくれるはずだ。」
そこで助言を求め、twitterにアップロード。
「すごい!大発見!」 「なるほどー乱数が…」 「どういうことなんですか?」
「ケットシーの爪痕?」 「あなたはどこまで行ってるんですか」
予想以上にちやほやされてちょっと恥ずかしかったです。
しかし頭が良くて心が優しい奇特な解読班はいない模様…と半ば諦めていた時、とある最強セプターからお便りが。
「2EXでは、このようになっているようです。」
という文と共に一筋のURLが添えられており…
http://zephyr888.blue.coocan.jp/baldan_2nd/bal2_specter/specter02.html
※詳しく知りたい方は是非全文を読んでください。この先も理解しやすくなると思います。
こ…ここ…この御方は!?
前々回バルダンダース207回変身で深く敬意を表し、前回でもスペクター特集の第2講義をしっかり復習した、バルダンダース大学の高橋UFY校長先生!!
まさか貴方だったとは…。
※注:差出人≠高橋UFYさんです
第2講義はしっかり予習したのに、見逃していたことをどうかお許しください…。そして、この場を借りて転載を許可してくださったzephyrさん、本当にありがとうございます。
先人から学ぶ
高橋UFY校長先生はなんとカルドセプト セカンドエキスパンションにおいて、スペクターのST・HPの(予想)相関図を完成させていました。「根拠のない予想にすぎない」と仰っていますが、同時に「反例は出ておりません」とも述べています。
その予想をプロットしたものがこちら
素晴らしすぎます…。かつて一度このコラムを読んだ時、僕は頭がついていけず理解不能でした。しかし、今なら理解できます!この散布図の素晴らしさを!
そして感動した僕は、先生に深い敬意を払いながら、同じ道を辿ることにしました。
プロットしてみる
まずは同じようにプロットしてみます。ツールなんてないので、手作業でやってみました。デザインは比較しやすいよう、あえて真似ています。
その結果がこちら
⇓
不備がありST/HP表記がありませんが、左上が始点で縦軸がST/横軸がHPとなっております。
緑の点は誤測と判断し、今後取り除きます。ご了承ください。
なんか似ているけど微妙に薄いというか細いというか…。そんな感じになってますね。
そこで先生のプロットと重ねてみました。
※この画像は合成・加工を加えてあります。
■:2EXの予想 ■:3DSのプロット ■:2点が重なった点
頭の良い方ならもう見えてきているかもしれませんが、僕にはまだ理解不能です。
ただなんとなく分かるのが、下に下がってきている感じと横に伸びてる感じです。
少なくとも2EXとは違うことが分かります。
予想してみる
次に予想図を作ります。その前にもう一度見てみましょう。
5本+小さい1本の筋があることが分かります。まずこれを大直線と考えます。
次に注目していただきたいのが中央やや左、テトリスのL字のようになっている部分があり、さらにその左右には離れた点があります。
ここを起点とし、ちょうど1つの長さと接点ではないかと睨み、6点ずつの小直線として考えます。
そしてそれを延長し、他の大直線もそれに倣ってプロットしていきます。
完成品がこちら
■:実測点 ■予想点
なんかすごいのができました。
我ながらキレイな図ができました。
僕の力では150回もデータを取ってL字ができなければ作れなかったかもしれません…。
早速先生のプロットと重ねてみましょう。
■:2EXの予想 ■:3DSの予想 ■:2点が重なった点
キレイに対応している!
予想図の規則性と、この重ねた点での規則性から見るに、予想図の信憑性は高いでしょう。
算出してみる
実際これがなんなのかというと、『スペクターの数値はSTをランダムに決めた後、それに対応したHPを算出している』ということです。
その算出方法も先生に倣って考えてみました。
- STを10~70の範囲で、ランダムに決定する。
- STに5をかけ、23を加える
- 61で割り、その余りに10を加える
- ランダムに0~5を加える
これでHPが求めることができます。
例えばSTが59になった場合、59×5=295、295+23=318、318÷61=5余り13、13+10=23。この23が小直線の左端です。振れ幅は+5なのでHPは23~28に決まります。
同様に表も作成しました。長いのでスクロール推奨。
ST | HP | |||||
10 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
11 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 |
12 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 |
13 | 37 | 38 | 39 | 40 | 41 | 42 |
14 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 |
15 | 47 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 |
16 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 |
17 | 57 | 58 | 59 | 60 | 61 | 62 |
18 | 62 | 63 | 64 | 65 | 66 | 67 |
19 | 67 | 68 | 69 | 70 | 10 | 11 |
20 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
21 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
23 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
24 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 |
25 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 | 41 |
26 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 |
27 | 46 | 47 | 48 | 49 | 50 | 51 |
28 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 |
29 | 56 | 57 | 58 | 59 | 60 | 61 |
30 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 | 66 |
31 | 66 | 67 | 68 | 69 | 70 | 10 |
32 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
33 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
34 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
35 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
36 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 |
37 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 |
38 | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 |
39 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 | 50 |
40 | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 |
41 | 55 | 56 | 57 | 58 | 59 | 60 |
42 | 60 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 |
43 | 65 | 66 | 67 | 68 | 69 | 70 |
44 | 70 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
45 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
46 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
47 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
48 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 |
49 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 |
50 | 39 | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 |
51 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 |
52 | 49 | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 |
53 | 54 | 55 | 56 | 57 | 58 | 59 |
54 | 59 | 60 | 61 | 62 | 63 | 64 |
55 | 64 | 65 | 66 | 67 | 68 | 69 |
56 | 69 | 70 | 10 | 11 | 12 | 13 |
57 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
58 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
59 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
60 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 |
61 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 |
62 | 38 | 39 | 40 | 41 | 42 | 43 |
63 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 |
64 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 | 53 |
65 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 | 58 |
66 | 58 | 59 | 60 | 61 | 62 | 63 |
67 | 63 | 64 | 65 | 66 | 67 | 68 |
68 | 68 | 69 | 70 | 10 | 11 | 12 |
69 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
70 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
変移とひとつの予想
では2EXと比較して、スペクターはどう変化したのでしょうか。
うまく説明しづらいですが『1つのSTに対応したHPの幅がなくなった』と考えると分かりやすいです。
視覚的には赤い点(2EX)を左右に圧縮したのが青い点(3DS)であると思われます。
※このへんは僕もよく分かってません;間違ってたらゴメンナサイ。
そこで平均値を計測しましたが、どちらも平均は40/40でした。
つまり、『実際のところ変わってない』です。まぁ当然ですね。
しかし、細かいところに注目してみましょう。
たとえばST50の時、HPは2EXでは[37,41,45,49,53,57]でしたが、3DSでは[39,40,41,42,43,44]
同様にST31の時、2EXでは[11,15,19,23,64,68]、3DSでは[10,66,67,68,69,70,]
となり、落ち着いた数字を出すようになりました。
すなわち、『スペクターはちょっぴりクールになった』のです。
もしくは、『スペクターは力を制御しつつある』のでしょう。
さらに、まだ変わったところがあります。
2EXでの最弱ステータスはST17/HP10でしたが、3DSの最弱ステータスはST19/HP10です。
『スペクターは弱点をほんの少し克服した』のです。それはもう、6歳の子供がほうれん草を食べられるようになるくらい。
では最強ステータスはどうでしょうか。2EXでは68/70でした。
なんと3DSでも最強ステータスは68/70です!
そして僕はひとつの予想を考え、このレポートを締めくくりたいと思います。
『大宮ソフトは最強のスペクターを基にグラフを作っている』
と。
注意してほしいこと
この結果はただの予想にすぎませんし、僕自身高橋UFYさんほど精巧にできた人間ではないので、間違っている可能性も大いにあります。
それと算出方法が分かったからといって、実戦でスペクターの出る数値が分かるわけではありません。
分かるのはあくまで『出うるステータス』ですが、だからといって実戦中および感想戦などで
「あそこでスペクターがこんな値だったら!」
という人に対し、冷めた意見を言うのは野暮だと思います。たしかにデータ上『10/10のスペクター』や『70/70のスペクター』は存在しないことになります。しかしそれでも人は『10/10のスペクター』『70/70のスペクター』という夢を追いたくなるものです。なのでここでの話は絵空事だと思ってもらってかまいません。
これからもスペクターを使役する際は『祈って』ください。『愛して』ください。スペクターはあなたの想いが強いほど強くなると思ってください-(バルダンダースもいるけど)-。
こんな記事まで書いた僕ですが、冒頭の平均値はST38.12/HP38.42でした。まだまだ愛が足りないようです…。
おまけ
前回の記事冒頭にあった某動画の制作者は75回戦闘を行ったらしいのですが、動画内では3つのサンプルしかあげられていませんでした。この3つのサンプル(カルドセプトサーガ)をプロットしてみると…。
■:サーガのプロット
なんと2EX・3DSどちらとも重なっていません。しかし大直線から近い位置を示しているように見えます。このことから恐らくサーガにはサーガの法則があると思われます。流石に僕はもうやりません。奇特なセプターがいましたら、どうか検証してみてください。
weathering (2013年3月5日)
もし攻略系同人誌「カルドセプト マニアックス」を出版することになったら最初に声をかけさせてください。
alpha (2013年3月5日)
ST・HP計算式が線形合同法っぽいもので作られてますね。
何か関係あるのかな?
holst (2013年3月6日)
weatheringさん>
なんですかそれw
alphaさん>
長らく数学触れてないのでもうサッパリですorz
これ以上の考察は僕にはできませんorz