ジャンク大会おつかれさまでした。もみじさん、優勝おめでとうございます。アールさん、主催ありがとうございました。
おれも運良く決勝に進出できたのですが、決勝の相手はもみじさんとヌーンさんが地、かめさんがミラワ水でした。2人の地属性ブックはともに結果を出していながらそれぞれ構成が違っていて興味深いので、比較しながら考察してみることにしました。
それぞれ見ていきます。
もみじさんのブック
もみじさんは、領地コストがない素置きできるクリーチャーが12体と、シングルシンボル4体、ダブルシンボル6体。これは相当怖い構成で、運が悪いと序盤に全然配置できず出遅れる可能性があります。
ただジャンクションには占い館があるのでクリーチャーを選んで引くことができます。一度配置が始まれば強力なダブルシンボルが多数控えていますし、ダッチェス+ST60援護のST110パンチもありますので、スピードはありませんが攻防ともに戦闘力の高いブックに仕上がっています。援護があるのにアイテムも9枚と厚いので、正面から戦闘を挑むのは分が悪いでしょう。
その分、スペルは19枚に絞り込まれています。ドローが少ないように思えますが、そもそもこのブックはドロースペルでクリーチャーを引いてくる必要がないので、スニークハンドで防具を、セフトでマジカルリープか危険なスペルを奪えれば、通常のドロースペルと同じかそれ以上の効果を発揮できそうです。
秘術持ちがマイナーしかおらず、スペルが少なめで、不屈持ちもいないので、小技をきかせた動きでなくカードパワーで粉砕するシンプルで力強いブックとして盤面に睨みを利かせます。
強力なクリーチャーを軒並み4積みしてるため、ミラーワールドが天敵になります。特に地被りだときついでしょう。決勝戦では実際にヌーンさんと地被りの状態で、かめさんがミラワ水を使ったため苦しんでました。もし仮にもっと良いタイミング、配置しきって上がり前の手順になったあたりでミラワが出てきた場合は相当困ったことになったはずです。
正面から対策するならクリーチャーを散らすか、別の世界呪いを積むか、手札干渉かということになりますが、いずれもブックのパワーを落とすのでミラワ以外に弱くなります。おれならアイテム2枚か、アイテムとドリームテレインを1枚ずつ削って、ボーテックスをもう2枚積みたいです。
というか、このブック、おれは自分で回せる気がしません。素置き可能なクリーチャーが12体というのはやっぱり怖い。まずはクリーチャーを何体か入れ替えて、15〜16体は素置きできるようにしたい。そうやっていじっていくとどんどん現状から離れて別物のブックになってしまうので、難しいですね。もみじさんはキッチリ回せて結果も出したのだから、凄いことだと思います。
ヌーンさんのブック「無双」
ヌーンさんの「無双」は、領地コストがないクリーチャーが15体と、シングルシンボル3体、ダブルシンボル3体。4積みギフトと占い館でクリーチャーを引けるので、事故の可能性は少ないと思います。
もみじさんのブックと違って、無双のブックにはST60のクリーチャーが1体もいません。リビンググローブもいません。最大打点はスペクターローブを除けばダッチェス+トロルのST100です。はっきり「侵略する気はありません」と割り切ってる構成ですね。スクリーマーは侵略用というより、相手の変なスペルを上書きさせる役割も大きいかと思います。
じゃあ何で戦うかと言えば、2枚ずつ入れたドレマジ・ランドレやマイナーの秘術で小銭を得たり、クイサンハメを警戒させて相手の周回ルートを歪ませることで、相手より相対速度を上げて先に高額領地を作ります。クイサンが決まったら最高ですが、無理でも相手が迂回路を選んでモタモタしている間にラントラを決めて勝利。足や収入スペルを沢山積んで最速を目指すのでなく、相手が勝手に遅れていくせいで自分が相対的に最速になるというのが、このブックの特徴です。
弱点らしい弱点といえば、ディスクをメタモルされるとグレムリンアイに弱くなる点、手札干渉がセフトしかないのでバイミスを握られると動きにくい (先に高額クイサンしても上書きされてまずい) 点でしょうか。これを弱点と言ってしまえばどんなブックでも共通する弱点になってしまうかもしれませんが、それでも隙があるならそのくらいしか思いつかない。
前者を考慮すると、おれならカクタスウォールかウッドフォークを合わせて2枚削って、レア度NでHP50以上のクリーチャーをあと2枚積むということも考えました。もしくはセフトをメタモルに差し替えてグレアイやバイミスを捌くか。ただ現時点で既に十分強いので、下手にいじらないほうが良い気もします。
無双はもみじさんのブックほどピーキーじゃないので、勉強のために回してみたいです。回すなら入れ替えずにそのまま、ですね。そのほうが気づくことが多いでしょうから。
おわりに
Twitter でメルさんも言っていましたが (残念ながら鍵付きなので引用できず)、おれも同感に思ったのは「ブックに名前をつけてほしいな」ってこと。これはすべてのセプターにお願いしたいです。
ブックは名付けられることで語られやすくなり、研究が進みます。だけどそんなことより何より、せっかく素敵なブックができたのだから、名前をつけて誇ってあげて、もっと愛着を持ってほしいです。
凝ったものじゃなくても、6文字という制限の中で、どこからか好きな名前をもってくるだけでも十分かと思います。それにブックは生き物だから、数枚入れ替わったとしても、コンセプトが同じなら同じ名前でも構わない。「まだ煮詰まっていないから……」なんて言わずに、どうか名前をつけてあげてほしいです。
ブックの話、もっといっぱいしたいです。しましょうよう。
(5/8 追記) ヌーンさんのブックに名前がつきました。「無双」だそうです。かっこいい!