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どうも、お久しぶりです。

代々木アポーツ2024についてはタイムラインに流れてくる情報を眺めているだけだったのですが、まずは主催のウェザリングさん、参加者の皆様、お疲れ様でした。

決勝戦は「水よりは火に勝って欲しい」というどうでもいい理由でなんとなくかめさんを応援していたのですが、最後のダイスは残念でしたね。テッドロアさん、優勝おめでとうございます。

 

 

さて、「もうカルドをやるのはこれで最後」と公言している方もいらっしゃるので、「カルドの次のゲームにアグリコラを選んでくれる人も多少はいるのでは?」という期待を込めて、カルドセプトとアグリコラの比較記事を書いてみようかと思いました。

 

・どっちが面白い?

ゲーム性が全然違うので単純な比較はできませんが、私個人の感覚で言えばだいたい同じぐらいの面白さです。どっちが上でどっちが下とかはありません。強いて言えば、ゲームとしての完成度の高さという尺度ならアグリコラ、どちらがよりエキサイティングであるかと問われればカルドセプトと答えます。

あとカルドセプトの方が、エキサイティングであるが故の、プレイ中、プレイ後のストレスが大きいです。カルドセプト特有のストレスに脳を灼かれている人がアグリコラをやると、行儀の良いゲーム過ぎて、最初のうちは物足りなく感じるかもしれません。

 

・準備の手間

カルドセプトはブックの準備をしていないと遊べないので、その点はアグリコラの方が楽です。ブックを組むのが面倒だと感じていた人には、アグリコラの方が遊びやすいと思います。

 

・大会向けなのはどっち?

カルド勢には残念なことに、アグリコラは一日で優勝者を決める形式の大会には向いているゲームではありません。相当に実力が反映されるゲームではあるのですが、それでもドラフト運やらなんやら運の要素に勝敗が左右されることはあります。どうしても「一番強いのは俺だ」と言いたいなら短期決戦の大会ではなく、BGAのランキングやレーティングで1位を狙うべきです。

もちろん運要素があるのはカルドも同じなのですが、カルドの大会には「ブックの研究発表会」という側面もあるので、まだカルドの方が短期決戦の大会を開催する意義はあると思います。

また、前述した通りカルドは「エキサイティングなので観戦が盛り上がる」という点も大会を開催する上では見過ごせません。アグリコラの観戦は地味過ぎて、竹餅さん辺りは寝てしまうと思います。

 

・面白さの保証問題

「当然共有されていて然るべき前提」を共有していないプレイヤーがゲームに参加していた場合、カルドセプトのゲーム性はいとも容易く崩壊します。アグリコラでもその手の問題がないわけではないのですが、基本的には「農場を作る箱庭ゲーム」なので他のプレイヤーの干渉がゲーム性を損なうリスクは抑えられており、1ゲーム辺りの最低限の面白さは保証されているように思います。

 

・初勝利までのハードル

カルドセプトは、ただ勝ちたいだけなら強い人のブックをパクって使い続けていれば、そのうち勝てます。あとは本人のやる気次第です。

一方アグリコラは、ドラフトがあるので毎試合自分で戦略を考えなければならず、やる気があればそのうち勝てるというゲームではありません。勝つためには、地道に実力を向上させていく必要があります。なので、初勝利までのハードルはアグリコラの方が高いように思います。オフでやるしか選択肢がなかった頃は、ほぼほぼ格上の経験者のみを相手にすることになるので、なおさらです。ただし、今はBGAで野良対戦ができるので、初勝利までのハードルは若干下がっていると思います。

 

・ミスの許容

カルドの場合は、「ミスをしても結果オーライ」になることがわりとあります。アグリコラの方は、ミスはどこまでいってもミスでしかなく、プラスに転じることはありません。序盤で差がついたらそのまま負けることも多いです。というかそれが普通です。カルドのようなドラマチックな逆転劇が起こることは、皆無です(本当に皆無です)。

カルドセプトの「いい加減さ」は、真面目な話、私は好きです。第4回公式大会優勝者のゆたかさんの、「運で勝てるのがカルドの良いところ」は至言だと思います。

 

・発想と精度

カルドで新しい発想が必要になるのは概ねブック構築の初期段階だけで、ブック調整とプレイングについては、ひたすら精度を突き詰めていくだけの作業になります。

アグリコラの方は、勝つためには毎試合新しい発想と高い精度を、アドリブで実現していく必要があります。強いカードを使えば勝てるというものではないし、弱いカードを使わざるを得ない状況になることもあります。「弱いカードの使い道を考えることも、しっかり勝率アップに繋がる」のです。なので毎試合、新しい発見と驚きがあります。極端なことを言うと、「バンシーブックが大会で優勝した」のと同じぐらいの衝撃に、毎試合アグリコラでは立ち会える可能性があります。この点は、私が明確に「カルドセプトよりもアグリコラの方が好き」と言える部分です。

カルドをやらなくなった最大の理由は、「もう新しい発見と驚きはカルドには期待できなくなったから(特にリボルトは賞味期限が短かった)」ですが、アグリコラの上級者のプレイには未だに驚かされっ放しです。アグリコラをやっている人にしかわからない話で恐縮ですが、1ステで12本4マス柵を引いて「草干し」(収穫時に4-牧場の数だけ飯を払えば牛を買える)を出して、最終的に60点以上出しているプレイを見たときは、驚くと共に全く意味がわかりませんでした。

 

 

いかがだったでしょうか。私自身はカルドセプトはもうやるつもりはありませんが(万が一新作が出たら、文句を言いながらやると思いますが)、カルドセプトの後にやるゲームに困っている方がおられましたら、その選考の一助になれば幸いです。

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