カルドの大会に参加する際、いつもブック解説は大会が終わった後に書いているのですが、大会が終わった後の解説だとだいたい反省点ばかりでネガティヴな内容になりがちなので、今回は大会の前に書いてみようかと思います。たぶん、大会が終わった後に読み返したら、自分の考えの浅さや的外れなことばかり書いていることに恥ずかしい思いをすることになりそうですが、まあそれはそれ。運良く優勝できれば全部肯定されるのでなんとか優勝したいところですが、実感としては難しいですよねぇ。
ちなみに今回のラストリボルトで使うつもりのブックは、大会の二か月ぐらい前にほとんど調整が終わってました。結論を出すのが早過ぎとか手抜きとか思われるかもしれませんが、自分の中ではやればやっただけ上達する時期はとっくに過ぎていると考えていたので、どうしても大会の直前まで試行錯誤するだけのモチベーションは保てませんでした。
というわけでブックはもう出来ているので、あとは大会の日が近付いてきたら試合勘を取り戻すために適当に対戦するだけで十分です。と言っても私のブックはけっこう特徴的なので、大会直前に対戦相手にブック内容を晒すようなことはしたくなかったので(※)、ロングホーンでは本番で使うつもりのない火ブックを使ったりしてましたが、案の定負けまくりでした。別に負けること自体は問題ないのですが、変に負け癖がついてしまうといざ本番で勝負に出るときの決断力が鈍ることがあるので、その辺は注意が必要ですね。
(※)ラクーンでカイチさんにフラットランドで勝ってしまったときは「しまった」とすら思いました。自意識過剰と思われるかもしれませんが、普通のブックに負けるのとフラットランドに負けるのとでは、本番で当たったときのマークのされ方が同じであるはずがないのです。
ラクーンのブック
「ふらふらっと」 カード比 16:8:26
使い慣れている無属性フラットランドブック。5連鎖全部がレベル3になると土地価値総計が4400Gになって宝石の価値が100G上がるので、残り3600Gを宝石と現金でどうにかできれば、夢のフラットランドゴールが可能です。と言ってもそこまで華麗な達成はAI相手でもなかなかできません(もちろん、フラットランドゴールを狙うのが他の達成手順より速いという条件をクリアするのが前提)。
実際にはフラットランド後に宝石を売ってレベル5を作るか、もしくはフラットランドにこだわらずに普通に安い石の売買でやり繰りして達成ということが多いです。フラットランドゴールを狙うかどうかの判断基準は、土地の取れ方や宝石の買い方、場のオブリタや遅延要素の有無、そもそもフラットランドを引けているかなど、さまざまな要素が絡むのでけっこう難しいです。私もよくミスをしますが、勝つととても気持ち良いブックなので大会でも使うことにしました。
メタモル対象は主にオブリタレートとウォーロックディスク。
AI相手なら最速12Rで上がったことがありますし、対人戦でも15Rで勝ったことがあるので、見た目ほど弱いブックではないはずです。狙いがバレている相手からは余計なマークを受けてしまいがちなのが難点ですが。
「イエネコ・楽」 カード比 12:9:29
防魔+ホームグラウンド+タイニーアーミー。土地コストクリは入れていないので、火でかぶった場合でも無理に火土地を取りにいかなくても良いのがメリット。火でかぶらなかったら、ホムグラを捨てて普通に火土地を取りに行っても良いでしょう。最初はバリア型でしたが、クレアボヤンスを入れて速度を上げた方が強いと判断してこうなりました。自分にクレアボヤンスを使っても密命の内容がバレないのは3DSを2台使って確認済み。
ロングホーンのブック
「なきがらの海」 カード比 22:8:20
原型は、カルスタのロングホーン対戦会の5連勝ブック「アビスの呪い」(実際は4連勝で、1勝目は別のブックでしたが)。一番実績があって一番使い慣れているブックなので、素直に大会に持ち込むことにしました。しかし5連勝(4連勝)ブックなのでそこそこ知名度はあるらしく、対戦相手から「ああ、あのブックね」という反応をされると面白くありません。やっぱり気分次第で使わないかも。
ラハブとミストウィングとイエティで徹底的にティアマトを対策した構成ですが、スパーだと地が多い印象だったので、あまり今の環境には合っていないかもしれません。まあ、実際火ブックと当たったらいらぬマークを受けてリビンググローブでタコ殴りに遭うことも考えられるので、火と当たらない方がブックの空回り具合が微笑ましいと捉えられてマークを避けられるかもしれませんが。
そう、リビンググローブに弱いんですよね、この構成。キロネックスが入っているのは防具で守ったときにグローブを返り討ちにできるからなんですが、申し訳程度の2枚だけですし。ミストウィングとイエティはナパームアローで確殺される分だけ、普通にG・ノーチラスを入れた方が強いのかもしれません(もちろん可能ならナパームはメタモルで消したいところですが)。まあ今更変えようとすると構成を全部見直さないとならないし、ノーチラスは武器を使えない点が気に入らないので変えませんが。
勝ち筋は、あまり前に出ずに様子を見ながら混戦に持ち込んで、シニリティかグレムリンの高額地侵略で達成という非常に胡散臭いものです。あとは踏んでもらうぐらい。よくそんなコンセプトで5連勝(4連勝)できましたね。
「ゲノム」 カード比 22:9:19
自分の中で、リボルトにおける風ブックの可能性を追求したブック。ティアマトに弱過ぎるせいで弱いと見なされがちな風ですが、システムクリーチャーはかなり優秀だと思います。このブックではホーリーラマとスレイプニルだけですが、パトロナスやクラウドギズモも相当強いです。ロングホーンでは生き残れないと思って採用しませんでしたが。
個人的に風ブックにはいつも入れているハーフリングですが、どうしてもディスクメタモルが前提になるのが煩わしいと感じていたので、最初はどうにかしてハーフリング抜きでディスク環境と共存する道を探っていました。しかし、結局グレムリンを入れないと風を使っているアドバンテージを活かせず、グレムリンを活かすためにはディスクメタモルが必要となり、それならやっぱりティアマト対策にハーフリング欲しいよねとなって、まるで収斂進化のようにハーフリングとグレムリンとメタモルフォシスが入って来てしまいました。もはやこの3枚はセットで扱うしかないという結論に達しました。
今回の大会の最大勢力は地ブックだと予想しているので、風ブックは有利に立ち回れる可能性が高いと思っているのですが、そう考えていると火・火・風みたいな組み合わせになったりするんですよね。まあ、メタ読みなんて当たった試しがないので、このブックもいつ使うかは気分次第です。
「イエネコ・角」 カード比 20:8:22
原型はもちろん上記のラクーンブック。最初はラクーンだけのコンセプトでしたが、ロングホーンで遊んでいて、ダイスが悪いと自分の色の土地を全く取れないまま試合が進んでいくことが度々あったので、それならいっそ火土地を取れなくても問題ないこのコンセプトがロングホーンでも通用するのではないか?と思いました。火でかぶっても火土地の取り合いで争う必要がないメリットも、ラクーンよりロングホーンの方が大きいでしょう。
ただしそれでもロングホーンでは地上戦は避けられないので、仕方なくリビンググローブを4枚入れています。こうなるとプロフェシーが使いにくくなるのでドローはフィロソフィーだけに。ギフトでも良かったのですが、このブックだとなんとなく1位のときにたくさん引けた方が良いのではないかと思いました。
マナが4枚入っているのは、達成までちょっと足りないので見逃されたところを華麗に引き打ち達成するためです。冗談のようですが、混戦になるとわりとチャンスはあるはず。たぶん。
ちなみにこのブックは一回も対人戦で使ったことがありません。16bitsさんに怒られそうです。
私の中には、大会で勝ったブックは見た人がびっくりするようなブックであって欲しいという願望があります。暴論かもしれませんが、大会で優勝するだけなら、強い人のブックをパクって使い続けていれば、ある程度の確率で優勝することはできると思います。もちろんプレイング面での実力があるのは前提ですが。
しかし、他の誰も思いつかないような変なブックで優勝したとなると、それはもう優勝した本人が凄いとしか言いようがありません。なので本当に自分の実力を証明したいのであれば、変なブックで優勝するのが一番良いのではないでしょうか。
まあ、変なブックが普通のブックに勝つからみんながびっくりするわけなので、みんながみんな変なブックを使い出したらそれはそれで困るのですが。
ああ、変なブックで勝ちたいなぁ。
大会後のコメント
4戦2勝で予選突破、準決勝で勝って決勝までは行けました。しかし決勝戦の結果は3位。ぐぬぬ、無念。