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トップページ » せぷを » デザイナーズノート~「トランプカルド」のできるまで~

この記事は何?

カルドセプト風のトランプ遊び「トランプカルド」を考えてみた。
これはその記録である。
「トランプカルド」のルールについてはこちらの記事をご覧ください。
トランプカルドのセット

動機

カルドセプトのアナログゲームの存在に触発されたのがきっかけ。
ただ、自分に大がかりなゲームを作る力は無い…。
そこで、可能な限りシンプルなカルドセプト(又はカルドセプト的な何か)を作ってみよう、ということにした。

設計

オリジナルのカードを作るのは無理だ…。
なら既存のもので代用できないか。
最も有名でありシンプル、かつ入手が容易なカードであるトランプを使用することは、すぐに思いついた。
トランプの4種のマークをカルドセプトの4属性に見立てれば4人戦ができるぞ!
これに、紙に書いたマップとダイスを使用するというのが初期の設計である。
最終的に、プレイ人数は最大3人となり、紙に書いたマップは不要となるが、それについては後述する。

トランプの1種のマークにつき13枚のカードを、プレイヤーの持ち札(ブック)とする。
これでカルドセプトのカード群を表現してみる。
13枚のカードをクリーチャーとして見れば、A(=1)、2~10の数字、J(=11)、Q(=12)、K(=13)で強さを表すのが自然だ。
アイテムカードは、カルドセプトの「援護」に倣えば、クリーチャーカードがそれを兼ねることが可能だ。
ただし、弱いカードにも役割を持たせるため、「援護」の組み合わせには制限を加えた。
スペルカードは、各カードに役割を与えることも可能であるが、それでは覚えるのが大変なので、極々シンプルに、数字のカードを「ホーリーワード」として使用できることにした。

肝心なルールであるが、考えた末、魔力、通行料、レベルアップといった、計算や数字の管理が必要な要素は一切省くこととした。
それもうカルドセプトじゃない、という指摘は甘受する。
手持ちのカードを、止まったマスに置いて領地とする、侵略もできる、それが私にとってカルドセプトのカルドセプトたる要素だった。
領地の多い人が勝ち。「連鎖」した土地は得点が高くなるルールとした。
最終的に、「連鎖」も不採用となるが、これも後述する。

プレイ時間も短い方が良い。
カードが13枚だから、初手3枚、1ターン1ドローで10R。
1ゲーム10分で終わると予想。

これでゲームのプロトタイプが(脳内で)完成した!

試行

カルドセプトサーガの特典のトランプや、リボルト北米版の特典のダイスがあったことを思い出し、これ使えば雰囲気満点とワクワクしながら臨んだテストプレイ。
テストプレイといっても一人回しであるが。
2回試してみた時点で、全く面白くなかった…。
非常にもっさりしている。
空き地に、とりあえず手持ちのカードを置いていく、カルドセプトでも見られる序盤の展開が面白くない。
10Rしかないのに、貴重な数ラウンドをそれに割くのがもったいない。
戦闘に備えて援護用のカードを保持、ホーリーワードの使い時も今一つ見いだせず、手札が滞留する。
消化不良のままゲームが終わる。

そこで、
ゲームのテンポを良くする。
カードの出し惜しみをなるべく無くすような仕組みにする。
そんな視点でルールを改良しながらテストプレイをしてみた。

初手からバトルを発生させるため、1プレイヤー分のカードを最初から配置してみたところ、感触が良かった。
そこで気づいてしまったのだが、全てのマスに最初からカードが置かれるとすれば、カードでマップを表現できるということであり、紙のマップが要らないのだ。
元々、円状のシンプルなマップを考えていたし、紙のマップを用意したり持ち運ぶのは面倒だと感じていたので、あっさりマップは廃止とした。
これに伴い、「連鎖」の要素も無くなったのだが、メリットが上回ると判断した。

「援護」を積極的に使えるよう、「援護」を付けた状態でカードを配置できるようにした。
また、「ホーリーワード」として使用したカードは使い切りでなく、移動後に配置・侵略に使えるようにした。

・アイテムを装備したクリーチャーを配置する。
・スペルターンに使用するとホーリーワードの効果を発揮して、そのまま配置・侵略できるクリーチャー。
個人的には、本家カルドセプトで採用しても面白そうな仕組みだと思っている。

ドローの運が悪く苦しい展開になることがあるので、プレイヤーのコマンドとして「リンカネーション」を採用。
ただし、毎ラウンド使われるとウザいので、1ゲームに1回だけとした。

いい感じになってきた。

最後に、テストプレイでは実は適当にやっていたが、いざルールをテキストに起こす段階で、決めておくべきことが出てきた。
プレイヤーの順番、駒の初期位置、移動の方向といったものだ。
「おまかせ」でも良かったが、そこに時間をかけさせてはいけないし、経験者が良いポジションを取ることもできてしまうので、ルールを定めた。
駒の初期位置の指定が細かいが、位置の重複を避けつつ、初手でキングなどの強いカードに止まる確率を下げる配慮をしている。
用意する駒によっては、向きが分かりにくいため、移動の方向は全員時計回りに統一。

こうして、ゲームが完成した!

成果

いや、完成したのだろうか?
一人回しのテストプレイをやっただけで。
考えたゲームを誰かにやってもらうことは難しい。

いずれにしても、ゲームを妄想することから一歩踏み出して、ゲームを作ること(真似事?)に挑戦できたことが、私にとっての成果だ。

おわり

この記事への反応

  • フィラ (2021年3月6日)

    サーガのトランプを買うところまでは行きました!

  • cepwocepwo (2021年3月8日)

    フィラさん、ありがとうございます。普通のトランプでプレイできますが、サーガのトランプなら、より楽しいと思います!

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