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トップページ » kamakiri » 4月22日カルドオフ カマキリ

戦う前から負ける

勝敗は戦う前から決まっている。

そう、オフ会の開催時刻は10時からになっている。

私が10時にオフに参加したときすでに16名のプレイヤーがいて4卓立っている状態であった。

開催ギリギリに参加する私のような律儀で空気感を読めていないプレイヤーは戦う前から負けているのであった。1戦少ない状態での開始。

部長の「早く来るのも実力」という言葉が刺さった。

その通りである。

マップに対する理解

前作の3DS版のチェーンは私も死ぬほどやったが、リボルトヘビーチェーンは十分な試行ができているとは思えない。

とはいえ石の買い方、回り方についてはもうほぼ1択のような感じがしている。

半時計周りN砦から宝石屋向かって沢山石を買うという選択肢以外がない

それ以外の行動を取る場合、たとえば石を買わずにオブリタ4積みして全く石を買わないような場を構築したとしても、自分のプレイとブックを歪めてしまうため、オブリタの枚数分のカードの損失をどこかで埋めなければならない。干渉が入らないプレイヤーもしくは色かぶりが発生しなかったプレイヤーが優勢となり、運ゲーの領域に突入してしまうため自分が望ましいと思えるようなゲームではない。これに関しては後述したいと思う。

また著しく4番手が不利なマップでもある。先述したとおり正着手を取るのであれば反時計回り以外の選択肢はほぼないと自分は思っている。よって他のプレイヤーによって土地の空きが少なくなり、石の値段が上がったタイミングで購入をしないといけなくなるため例えば3:1属性盤面においては3属性かぶりの石を多量に買えたプレイヤーが優位となることは疑いようがない。

仮に自身が4番手であり、ダイス4以上を出せば初手から宝石屋に止まることができるがその場合はどうであろう。

通常であれば50×4=200で 4個の宝石を買うことが可能であるが運よく手元にクレヤボヤンスなどのスペルがある場合においても、せいぜい6枚しか買うことができない。自身はその後もS砦に到着しないとクリーチャーを出す魔力を算出できない。

一方で周回することでN砦を巡回したプレイヤーは300~500Gを獲得することができる。彼らはN砦付近にクリーチャーを置いた状態でこの魔力で宝石屋を回ることができるため明らかにそちらのほうが優勢である。自分が一番伸びそうな宝石を買って値段が1枚70Gになっているとしても、追加買いができない値段ではないし色さえ選ばなければ6~8個は普通に買うことができる。

石4つ先買いしたとしてもクリーチャーを3Rぐらい全く置くことができないのはさすがに弱く周回を歪めてでも宝石屋へ行くという選択肢はほぼない。(クリーチャーが20G以下のコストに絞られるようなパウダーブックなどなら可能性がある)

結論N砦半時計周り以外の選択肢が絞られ、順路は収束する。

序盤は迷いがない分簡単といえば簡単ではあるが、序盤・手番がこれほど大事なマップも他に少ないだろう

次に初手にオブリタが見えていた場合の話をしたい。

他プレイヤーが初手にオブリタが見えていた場合も石を買いに行くのは正解なのか?

序盤はNを反時計回りに周回するのが正着であると先述したが、オブリタが見えていた場合においても同様のことが言えるのであろうか?

仮に魔力を400抱えて宝石屋に入れたとする。その場合MAXで8個購入することができ、上昇値段は40円(宝石値は90円)。40×8=320円の利益となる。

同値段でオブリタを打たれた場合70×8=560円

560円-320円=240円の損失となる。

同様に10個買った場合は200円の損失、6個買った場合は240円の損失、4枚買った場合は200円の損失となる。

一見すると序盤のマイナス200円はかなりでかい損失となるため石は買うべきではない、少なくとも石の多数買いはしない方がよいという結論になりがちである。

しかし、そうなるとオブリタレートを持っているプレイヤーが一人勝ちをしてしまうのだ。

他のプレイヤーは石を買うことができないのに対して自分だけ石を購入することができ、好きなタイミングで売ることができる。

13Rを超えた場合においてはほとんど宝石の値段が上がりそれ以上価値を得ていることだろう。いわゆる見せカードとして強力なカードとなるのだが、だからといってビビッて石の購入という選択肢を捨ててしまうというのも愚かであると思う

少なくともオブリタレートを持つプレイヤーと同枚+ー2枚前後の石を保持しないと勝負に絡めなくなってしまう。そのプレイヤーの様子とプレイングスキルを眺めつつできるだけ宝石を集めるようにしたい(この点においては4番手がアドになる。後発に石を買う選択を取る方が状況変化に対応できるからだ。オブリタレートを持つプレイヤーが何枚石を購入したか様子を見ることができる)

また同氏が宝石を4枚以上購入したのであれば、10枚買いもアリという結論になる(10枚買いも4枚買いも損益が同額200Gであるため)。この場合オブリタレートを打ったプレイヤーがカード分の70Gの魔力を支払うため10枚買いをしたプレイヤーよりも損をすることになることにも注目すべきだ。

オブリタ所持者の不意の宝石トランスなどの状況に対応するのは難しいため、十分リスクがあるということを理解しながらプレイする必要があるが、前作のコラプションほど高いリスクがあるわけではないのでビビらず石をどんどん買うのがいいだろう。

総括すると仮にオブリタレートが初手から見えていたとしてもN砦半時計周りをして宝石を買いに行くのが正着手となるであろうと個人的に思っている。

これに対して異論があるのであれば是非聞かせてほしいと思う。

攻めと走りどちらが強いのか

一見するとヘビーチェーンは司令塔宝石屋もあり、侵略・走りにおいてどちらも多様なブックの可能性があるマップのような印象がある。

しかしカルスタなどで対戦している上位環境にいけばいくほど

・走ることもできるし侵略もそこそここなせるブック

・走りに特化したブック

の2パターンが強くなっていくと思う。

ここでいう走るというのは、守備拠点が安定して守ることができ、地変スペル、ランドレ、ドレマ、バリアー、ドリテレ、リープ、ダイス操作系のカードに比重を置いたブック構成である。

侵略特化ブックは環境がライトフロアのような3人環境や初心者が混ざると刺さりやすくなるのだがオフに来るような熟練のセプターやカルスタ勢環境においては安定して刺すことが難しく、侵略状況を整えているうちにゲームが終わってしまう。もしくは2人同時に達成目前となった場合、ちょっかいをかけられなかった方が達成してしまうというゲームになりやすい。

決勝まで進出したsaikoさんのカードを見ると火ブックなので当然ティアマト、バイミス、グレアイなどのカードは入っているが当たり前のようにランドレが入っている。なんならシャラザードも入っている。

隙あらば高額拠点を狙っていくが、たとえ侵略が不発に終わったとしても他プレイヤーへの干渉ができるように準備をしている。こういった状況に応じて対応できるブックは非常に強い。もちろんそれを扱うだけのプレイヤースキルは必須だが、こういう人物が安定して決勝まで上がってくるのだと感じた。

選択肢はあるものの、上位のセプターが走りブックという選択肢をとる以上侵略特化ブックの難しさを感じる

環境が侵略に寄れば寄るほど走りブックが難しくなるため環境・対戦者によってどちらが強いかは断言しがたいが、結局のところ柔軟に対応できるブックが勝率が安定すると個人的には思う。

決勝戦のブックと後付け動画

上記動画は決勝卓のフィラさんが撮影したものを私カマキリがあとから反省のコメントをした動画である。対戦者の手に対してあれこれ言っている部分があるので苦手な人は注意してほしい。

私は決勝まで行ったらこれを使いたいなと事前に決めていたブックがあったので予定通り採用した。

ほとんど他人への嫌がらせのようなブックで、決して勝率が高いようなブックでないことは承知の上だがミラワ+シーボンズというのは決して弱くはなく、オンラインの大会でも勝利した実績もあった。対戦者のブック次第では十分可能性がある。(1:1:1:1属性盤面、2:1:1属性盤面ではほぼ勝機が見えない)

クリーチャーや防具の採用基準はマイナーカードであること(自身のカードがエロージョンとミララーワールドで削れないため)かつ、実用性が一定基準に達していること。エロージョン、レイオブロウ、エレラス、などでディスクやアムルなどのミラワの対策になるカードを破壊しつつ、自身はリープなどを使って水土地を確保していき、不屈のマカラやエキノダームなどを利用しレベルを3以上にあげてシーボンズやアプサラスと交換するというやることが決まっているので見た目ほど運用は難しくない

見る人が見れば安定して勝つのは難しいブックで決勝で使うようなブックではないと思われるだろうが、緊張感あるオフの決勝対戦では自身から難しい盤面を作っていけば他プレイヤーにミスが生まれていくのでこういった思い切ったブックが案外刺さったりするものである。

結果は私の踏みで負けてしまったもの、踏みがなければ自分の勝利可能性が十分高いものであったので、このブックを使ってよかったと思っている。

同心円の苦悩

試合の終盤にかめさんとsaikoさんの同心円でどちらもレベル5という状況だった。

50秒足らずの中でどちらのセプターを勝たせるか決めなければならないという苦悩を味わうことになった。嫌というほど現実感を味わった試合だというが感想。全力を尽くしてなお勝利に届かないそして理不尽な選択を迫られるという結果がカルドセプトをしているという実感を与えてくれた。

これまで数多くのセプターは私など遠く及ばないほどの緻密な調整や準備を行い、また度重なる試行を重ねて「勝利」を掴むために己の貴重な人生を費やしてきたことだろう。

それでもなお届かぬ、その時の運命に弄ばれてしまう。

ここにカルドセプトの縮図極まれりというような感覚を覚えた。

フィラさんの元動画を見れば私の悲痛な叫びを聞くことができるだろうが自身で二度と見返すつもりはない。

この記事への反応

  • fira (2023年4月25日)

    対戦お疲れさまでした^^
    戦術等とても参考になりました。
    そして一人がたり動画もいいですね! 勉強になります、、、

    avatar
  • kamakiri (2023年4月25日)

    フィラさんお疲れ様です。Twitterの連携等ありがとうございます。
    決勝動画のおかげで反省ができたのでこちらも助かりました。
    4勝おめでとうございます!

    avatar
  • かめ (2023年4月25日)

    自分も考えていたことが物凄く論理的に言語化されていて感動しました・・・。やっぱり文章を書く仕事をしている人は凄い、と悔しくなっちゃいました。

    ちなみにカマキリさんの動画では「仮にsaikoさんの方に振り込んでいたとしたらsaikoさんが勝ってるはずなので。かめさんってゴール遠かったんですよね。」と仰ってますが、仮にカマキリさんが最後saikoさんの土地を踏んでも、ターン順がかめ→saikoであり、saikoさんが10以上(5.6%)を出さない限りは、自分はドレマとLv4天トラで作った手持ち魔力2000Gがあったので、秘術でエラントバイミス上書き&バードメイデンLv5上げ→リープで9割方かめの勝ちのはず!
    ただしsaikoさんがリープ直引きした場合を除く!!

  • カマキリ (2023年4月25日)

    あ!たしかに!その選択肢を見逃してましたね。saikoさんならリープ引いてくるぐらいの運命力があるから()
    わざわざ動画までご覧いただきありがとうございます。プレイング見返していて一番うまかったのがかめさんだったので勝者がかめさんで良かったと自分は納得できました。おめでとうございます㊗️

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