最初の注意書きとしてこの記事は万人にオススメできるものではありません。ということを断っておきます。そして長文です。
自分はDSでマイコロンが採用された時から誰よりも多くマイコロンブックで対戦してきたという自負があります。特に大会での強者との対戦で使用し散っていきました。実際に勝利したのは片手で数えるほどしかありません。が、まずなぜこれだけマイコロンにハマッてしまったのかという最初の経験からお話しましょう。
あれはDS版の何かの大会の予選だったかと思います。ジャンクション4人対戦でほぼマップは埋め尽くされ城横に自分のマイコロンLv3、その隣に相手のジオファーグLv1という状態でした。この頃のアイテムにはニュートラクロークという便利なものなど存在せず、ターンウォールなんて便利なスペルもなく、マイコロンはジオファーグ(水地即死60%)に喰われえさとなる存在でしかありませんでした(地最強だったので採用率も高かったのです)。当然相手はノータイムで移動攻撃を仕掛けてきます。60%の即死確率は防ぎようがありません。
ところが!マイコロンはジオファーグの即死を回避し、さらにジオファーグが元いた土地に増殖してしまったのです!もちろんジオファーグは土地に戻れず死亡。連鎖が増え、天敵は場から消滅し土地は安泰となりました。試合に勝ったかどうかは覚えていませんがこの時の衝撃的な体験が今でもマイコロンブックに惚れ込んでいる理由であります。
能力自体は増殖と回復しかないマイコロン。しかし使い方によっては敵クリーチャーを即死させることができるのです。その後セプト部での対戦を繰り返しているうちに「マップが全て埋まった状態で、敵クリをテレキネシスでマイコロンに引きこむとマイコロンが敵クリの元いた位置に増殖し100%倒すことができる」ということが判明しました。この技はhsuさんだったか誰かが『テレキネ死』と命名し今現在3DS版にも奥義として伝えられています。この技が発見されたからといってマイコロンを使う人が増えたかというとそんなこともなく、やっぱり地道に継続して本格的に戦略の中枢として使い続けるのは自分だけだったような気がします。
さてまずはマイコロンブックの定義から考えていきましょう。水ブックにマイコロン混ぜてみましたなんて甘えは許しません。もちろんマイコロンは4枚必須。増殖するためのHP増加の応援としてダゴンやマッドクラウンを入れる人もいるでしょう。3DS版ではたくさん移動をしかけたいという意味でスレイプニルを採用しても良いでしょう。しかしクリーチャーはそこまでです。普通の人なら最終的な拠点はアンダインにしようなんて邪念が働くかもしれません。しかしそれではただの普通のブックです。ブック50枚中クリーチャーは8枚以下。そのうち4枚は必ずマイコロンとする。これがマイコロンブックの定義です。
自分はブック事故という言葉が大嫌いです。ブックは問題ないけどドローのせいで負けたのだという言い訳に聞こえるからです。上記のようなマイコロンブックを使っていると10Rまでクリゼロなんてよくあること。全く問題ありません。出ないのが当たり前、初手にマイコロンがあったらラッキーくらいの感覚でいるとよいです。慣れると普通のブックで対戦していてクリが出なくても平気になってきます(3DS版では序盤に撒いた方が土地ボーナス入るので有利ですけどね)。
かつてセプト部でストーリーツアーというのを開催してくれたことがありました。ここで自分は研究のため全てのマップでマイコロンブックを使い1勝はするという目標をたてました。同時にマイコロンブックの立ち回りと精度を高めていこうという狙いもありました。結果としてはカリンで1勝するのがやっとで他は全て敗退したように思います。マップによって相性の良し悪しがあることがわかりました。
たいてい序盤は出遅れて終盤にチャンスがやってくるのがパターンです。ですからテレキネ死が決められるチャンスを伺いながら盤面にマイコロンを増やしていく立ち回りとなります。ですがマップが全て埋まる前に勝負が着く護符マップなどでは全く手も足も出なく敗退することになります。特にDS版ではラントラの採用率が高く、狙った高額地を売っぱらわれて護符を買われては何もできません。小から中程度の広さのマップで、終盤には高額地が乱立しマップは埋め尽くされているという状態になることが望ましいのです。さらに占い館があるとベスト。
と考えるとDS版ではジャンクション、3DS版ではチェーンが最も戦いやすいマップといえるでしょう。ランキング小円環3人戦でマイコロンブックを採用している方がいましたが彼はかなり凄腕の使い手でした。
DS版ブック紹介
「舞妓論」 written by ぶるうす | |||||
Creature | 6 | Item | 11 | Spell | 33 |
ダゴン | 2 | エンジェルケープ | 4 | アースシェイカー | 2 |
マイコロン | 4 | プレートメイル | 3 | シンク | 4 |
ムジナマスク | 4 | チャリオット | 2 | ||
チャリティ | 4 | ||||
テレキネシス | 4 | ||||
テレポート | 3 | ||||
バランス | 4 | ||||
パーミッション | 4 | ||||
ランドトランス | 1 | ||||
リンカネーション | 3 | ||||
レイズデッド | 2 |
なんといってもレイズデッドが鍵(3DSのネクロマンサーは使いにくい)。死んでも死んでもマイコロンを引いてこれる!序盤での出遅れを取り返せるバランスもいい感じ。全国大会後の品川アポーツでシショさんに1/3の確率のテレキネ死を決め勝利しました(マップは丑年)。
3DS版ブック紹介
「舞子論」 Written by ぶるうす | |||||
チェーン 7000G 4人戦 を想定 | |||||
Creature | 6 | Item | 10 | Spell | 34 |
シーボンズ | 1 | グレムリンアムル | 1 | アースシェイカー | 2 |
ダゴン | 1 | シャドウアーマー | 4 | シニリティ | 2 |
マイコロン | 4 | ニュートラクローク | 3 | チャリオット | 2 |
パワークラウン | 2 | チャリティ | 3 | ||
テレキネシス | 4 | ||||
テレグノーシス | 1 | ||||
テレポート | 4 | ||||
パーミッション | 1 | ||||
ピース | 1 | ||||
プレイグ | 1 | ||||
プロフェシー | 4 | ||||
マジックブースト | 1 | ||||
マスグロース | 2 | ||||
リコール | 4 | ||||
リフォーム | 1 | ||||
リンカネーション | 1 | ||||
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現時点で割と完成形。マスグロ1回撃つと防具無しでマイコロンが増えやすくなります。マスグロ2回撃つと敵拠点のHPが40になりアーシェの対象となるのが狙い。こちらは増殖したマイコロン(HP30)をマジブで上げれば良い。DS版になかったプレイグもキーカード。場を遅延させ戦闘を誘発する作戦。マイコロンは戦闘終了時毒⇒回復の順に発動するのでHP満タンに戻るのもイイ。
■肝心の戦い方指南
序盤:あらゆるドロースペルを使って(テレポで占い館に止まるのも有り)とにかくマイコロンを1枚引いてきます。ディスカードすることも多いと思いますが防具をたくさん残しましょう。でマイコロンをできれば水に配置します。できなかったら無理に水土地を狙う必要はありません。他3人のブックと手札と配置を観察し、ST10かST20の敵クリーチャーの隣(仕方なく2マス隣でもいい)にマイコロンを置きます。あとはもうドローを待ちます。チャリオット、テレキ、テレグノでガンガン増やしてください。うまくブックがまわれば中盤までに10個は土地を取れるでしょう。
問題は増資する土地がないことです。下手にレベルを上げると1位となり侵略対象としてマークされます。他3人に本気で侵略されるとあっという間に手札の防具が削れて土地を失うことになります。ドレマで吸われてもかまわない。終盤までは3位か4位をキープしてステルスすることが大切です。お金の使い途としては自力地変で300G使用したり、貯金箱としてのシーボンズを微妙に上げてみたりといったところでしょうか。
防具の使いどころが一番難しいです。はっきりいって全く使用しない防具を序盤に何枚も持っているのはどうかと昔はけっこう捨てていました。今はST50の相手にでもガンガン防具を使って増えることを優先している感じです。大切なのは必ず防具1枚は手札に残すというスタイルです。これでほとんど攻めてこられることはありません。攻めてもマイコロン増えるだけだよなぁと相手に思わせて侵略させないことが大切なのです。
ここで考えたことがあります。防具はアイテムカードなのだけど同時にマイコロンというクリーチャーカードでもあるということです。上のブックはクリーチャー6枚のいびつな構成なのですが、視点を変えると防具は全てマイコロンを増やすために使えるのでブックに14枚のマイコロンが入っていると考えることもできるのです。普通のセプターはダイス頼みで空き地に止まるしかクリを配置する手段がないのですが、マイコロンブックの場合は防具1枚を消費してほぼ確実に空き地を取ることができるのです。感覚的にはバードを使っている気分に近いです。だからもっと防具を入れてもかまいません。安くてシャドウアーマーを採用しましたがやはりダイヤアーマーの方が安定でしょう。土地1個取れるなら安いものです。
中盤:空き地が1つでもある状態ではマイコロンは強く落ちることが少ないです(相手は増殖することを嫌がるからです)。しかし土地が全て埋まってしまうと途端に敵が攻めてきはじめます。増殖しないならただのHP30クリですから。この状態の中盤をいかに耐え切るかがポイントのような気がします。捨てる土地残す土地を見極めるのです。ピースはダゴンに使いましょう。
終盤:多くのセプターはテレキネ死という技を知っています。決まることはまずありません。マイコロンの使い手がテレキネシスを撃ちたがっているのも承知していることでしょう。マイコロンの隣は決してレベルを上げたりしてきません。隣が特殊地形か自分のクリなら安心してレベルを上げてくるでしょう。そういう場合は敵の高額地同士をテレキネシスでずらして戦わせるのです。どちらかがやられた場合、その土地が空きます。そこにマイコロンを増殖させ滑りこませるのです。さらにもう1枚テレキネシスを引くことができればテレキネ死が完成します!(なかなかできませんけど)。このためにリバイバルを採用してもよいくらいです。
他に経験として、終盤に自分以外の誰かの踏みが発生し土地を売却することで空き地が増えることがあります。その土地はまたマイコロンが増えるチャンスになります。しかし高額収入が入ったセプターがそのままゴールするという場面で呑気に土地を増やしてられるかという気にもなります。貯まった魔力を思い切って5連鎖の水マイコロンに増資するのも良いでしょう。
★カード考察
■天敵
パイロマンサー:せっかく守っても増えられない。敵は気軽に攻めてくる。最悪
グレンデル、ミゴール:強打が痛すぎて守りきれない。ブーメランなんか持ってたら最低。
シェイドフォーク:ニュートラクロークでしか守れない。
こういった輩が攻めてきたら素直に明け渡すのも手。置いてくれれば、次から直踏みで攻めてくることはなくなるので。これらに対処するためにターンウォールの採用も考えたのですが、ST0になってもマイコロンにとっては美味しくないの採用しませんでした。
パワーブレスレット:グレンデルやバーンタイタンとのセットが最悪。まっさきにリフォームしたいカード。これがなくなればたいていの土地は落ちない。
ディスコード、ティラニー:滅多にないので気にしない
■テレキネ死が成功しない相手
ナイキー、グリマルキン、デコイ:無視します
ラットハンターを使用することでグリマルキンを倒したことがありますが、2回攻撃する必要があるので、たいていはすぐに交換されてしまい採用しませんでした。
ランプロ:プレイグで剥がしましょう
■嬉しい相手
ラマ、マミー、フェイト、スプライト:全力でマイコロンを隣に配置しましょう
■他にマイコロンブックに検討したいカード
マッドクラウン:弱くて守りきれない。ダゴンと両方使ってHP+20は無駄
シャッター:相手がカウンターシールドを持っている時はテレキネ死が決められない。確実に落とすために。
アンダイン、アヌビアス:シーボンズより堅いのでいざという時の拠点に。
イビルブラスト、エグザイル:狭いマップほど採用した方がいいです
グロースボディ、ミューテーション:パウダーイーターブックには必須ですがマイコロンでは微妙。ミューテ2回+マスグロでコロッサス相手に増殖したこともありますw
スティンクボトル:地援護が居た場合かなり使える!
インフルエンス、シンク:水土地を増やせるが自力地変で十分。取った高額地は守れないのでトランスした方がいい。
ディジーズ:増殖しやすくなるかも?
ユニフォーミティ、トライアンフ:中盤以降はかなりの収入が期待できます
ライフフォース:防具満載し、スレイプニルとスピットコブラで可能性はあります。
最後に、
テレキネ死を決めた時パイエティコインで護符が入ったら最強では?と思って試してみたのですが、護符は取得できませんでした。あたりまえですよね。状況的にはただ増殖しただけでバトルで敵を破壊したわけではないのですから。残念。次の全国大会決勝の舞台に立てたら必ずマイコロンを使うつもりです。その時はよろしくお願いします。