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トップページ » 森陽 » 【投稿祭】感覚派セプターの送る『斬月のマサムネ』記

皆さんこんにちは。
感覚派セプター(戦闘民族)の森陽です。

細かな土地計算が苦手で、走り合いなどではあまり勝てない私ですが
今回、アヴァさん主催『斬月のマサムネ』に参加させていただくにあたって
侵略重視のブックを使用したところ、なんとか予選を突破することができました(16位)。

これは普段から考えていたことですが――
勝つためには自分が達成するためのヴィジョンが必要で、そのために細かな土地計算などが必須とされています。
それは間違いないのですが、果たしてそれが最重要項目か?
配置クリーチャーの並びや分布、自他のブックの属性や相性、高額地に対して何マス目にどのセプターが止まっているか……等など、
普段数字に現れない要素が勝敗を決することの方が多いのではないか。
それらを感覚的に捉えて自分のプレイングに反映させることが、細かな土地計算より重要性が高いのではないだろうか。

だからこそ、一見割に合わないように見えても
貴重なアイテムを使って守らなければならないLv1土地、
あるいはアイテムを使ってでも絶対に落とさなければならないLv1土地を見つけ、
その戦闘をものにしなければならないのではないか、と。

特に、今大会のマップ『変異手裏剣』はそれが顕著であると感じながらプレイしておりました。

当記事では、変異手裏剣で使用したブックと戦績を振り返りながら
「感覚で勝つカルドセプト」をテーマに記事を書きたいと思います。

感覚=経験+想像力

 まず最初に、感覚派のプレイは計算をキッチリ行う、所謂デジタル派の対極にあるというわけではありません。
画面上には現れない潜在順位を読み、さらにその深層に流れる終局への試合展開を読み取りながら自分の勝利の体勢を整えてゆく。
その点に関しては全く同じと言っても差し支えありません。
ただ、デジタル派は今、目に見えるリソース――手持ち魔力やカード、連鎖など――をもとに計算するのに対し、
感覚派は目に見えないリソース――相手がこれから引くであろうカード、上げるだろう土地の場所、相手がやりたい試合運び――を読み取り、これに積極的に干渉してゆくもの、とひとまず定義付けさせていただきます。

カルドセプトをやり込んでいくと、だいたい5ラウンドから10ラウンドには終盤の絵が見えるようになりますよね?
最序盤の配置、引いてくるカード、立ち回りで配置重視か、侵略重視か、少ない拠点を守りきって勝つブックか、
どの位置に土地を確保しているか、どの土地を将来上げてくるか、4人のブックの属性相性で誰が優位に立ちそうか……
そうした情報が、過去に体験した試合展開の数々の中から、自然と浮かび上がってきます。
これが経験です。

次に、その絵と照らしあわせて、自分の状況はどうか。
土地はどれだけ取れているか。連鎖をどれだけ伸ばせそうか。ブックに眠っているどのカードがキーとなり、どのカードが能力を発揮できなくなりそうか。トップに追いつける速度を自力で出せるか、一人浮きの状況を作って誰かと擬似同盟を結ばないと厳しいか、ディスカードから読み取れる相手ブックの予想、立ち回りから見えてくる狙い、などなど……
今提示されている一部の情報から、自分の将来的な状況や相手のブック内容・相対順位など、全体を予想できるようになります。
これが想像力です。

経験と想像力を合わせることで、優れた直感を得ることができる。
機に敏くなることができるのです。
これはどういうことがといえば、例えば相手の上げたい土地をLv1のうちに先んじて落とすことでチャンスを潰し、
または将来的に重要になる土地を先んじて上げることで相手の立ち回りにプレッシャーを与える、ということ……
『変異手裏剣』でいえば同心円の土地や砦脇の2マスの土地の攻防がこれに当たります。

さらに広げて言えば、「将来的に1位になるセプター」「ブック相性的に終盤優位に立ちそうなセプター」をマークし、そのセプターの土地の脇にクリーチャーをつけて侵略の機会を伺う、あるいは連鎖を切って体勢を悪くすることで、終盤に逆転できる余地を作ってゆくということになります。

 変異手裏剣の特殊性

 次に、このマップの特性について。
土地の大部分がモーフ土地で、先に土地を埋めた者が明らかに有利になる作りをしています。
そしてパーミッションが強いマップなので、(パーミッションが手札にあること/手札に引き当てる確率を織り込むことで)各砦を順繰りに回ってゆくという、一般的な周回軌道を多少ズレても魔力のリカバリーがしやすい。
同様の理由で、周回無視して土地を攻める機会も増えることから、侵略ブックが強いマップとも言えるでしょう。

最大ダイス値が8と大きく、分岐もあるため一箇所だけ上げても通行料は期待しにくいものの、分岐を起点とする同心円の土地を取ることができれば一転、通行料収入を狙った土地上げも有効。
土地価値は一律80Gと低く、序盤から土地Lvは上げやすいものの総魔力の伸びは頭打ちになり、7000G自力達成は他マップと比較して難しい→連鎖がとっても大事!
最後に、特殊地形が多いので、序盤のダイスが振るわず空き地を取れないと一気に苦しくなる一方で、特殊地形=占い館のおかげで手札補充をする機会は多い。

まとめると、
特に序盤の土地確保が重要で、連鎖を確保できないと達成が覚束なくなるマップ、ということになるでしょうか。

空き地に確実に配置できるよう、クリーチャーを多く入れて足スペルを多く突っ込むブックは立ち回りが楽になるでしょうね。配置がうまくいけばモーフ土地が多いこともあり、土地コスト持ちクリーチャーの運用が意外と楽なマップでもありますから。そうして守りを固め、同心円の土地をとり、通行料を狙いつつ堅実に土地レベルを上げてゆくのが基本戦術になると思います。あとはそれにプラスして、相手の土地を落とすためのクリーチャー、攻守両用のアイテムを入れつつ、ドロー機能付きの土地呪いを挟んでゆくスタイルが手堅いでしょう。

それを踏まえた上で私が組んだブックがコチラ。

戦闘民族御用達(by 森陽)
コロッサス2ガセアスフォーム1イビルブラスト2
シェイドフォーク1グレムリンアムル2インシネレート1
アベンジャー3ファイアーアムル2シャッター2
ガスクラウド1ブーメラン1ソウルスチール3
ケットシー1レインボウピース1チャリオット1
コンジャラー2 チャリティ3
サルファバルーン1 ドレインマジック2
ドラゴン2 パーミッション4
バード1 フライ1
バーンタイタン2 プレイグ2
パイロマンサー3
バルキリー2
フレイムロード1
クリーチャー22アイテム7スペル21

手堅さとは無縁な侵略ブックですね、ハイ。
守り重視のブックを使っても、ダイス事故ブック事故で空き地を取れず、勝負に絡めないまま負けてしまったことが相次いだので、多少の逆境も跳ね返せる強いブックを組もうとした結果がこれです。

同系統の侵略ブックも合わせると、勝ち星の過半数を稼ぎました。
強い! 絶対に強い!

ただし「良いブック」だとは、とても言えません……
なぜなら、誰が使ってもポテンシャルを引き出せるわけではないどころか、運用をちょっと間違えると見境なく土地を殴り続けるだけの厨ブックになってしまうからなのです。
このブックの運用には、「感覚」を重視するプレイングが不可欠なのです。

見えない的を射抜く「感覚」

まず、このブックは基本、フルラウンドを戦い抜き、最後の5Rで逆転するための構成をしています。
逆説的にいえば、序盤中盤はボッコボコにされていても全く問題ありません。
実際、勝ち試合のひとつは30R近くまで魔力1000G代でしたし、
ダイス次第で逆転できるところまで漕ぎ着けた決勝ラウンド一回戦でも、30R時点で魔力3ケタしかありませんでした。
そういう、一見絶望的な状況から逆転できるだけの筋道を立てることができたのは、「絶対に落とさなければならないLv1を見逃さない」土地を感覚で捉え、ブレずに殴り続けてきたからだと私は断言できます。

時には一周目、魔力かつかつの時に周回軌道を逸れてまで土地殴ったりしているので、他の方からすれば「何やってるの?」と思われても仕方がないのですが……(実際、他のセプターさんの視線が痛かった試合も少なからず……)いわば、私だけが風車を見ながら「こいつは(将来的な)ドラゴンだ! 化ける前に殴れ!」といって突撃しているわけですから、傍から見れば完全にドンキホーテですよね。
ただ、ここを残したら禍根を残す――他のセプターは落とせず、また私の攻め手が間に合わない可能性が大な土地というのは数字上には現れませんが、ここを見逃してしまうと絶対にヤバイ――という感覚に欺かれたことは一度もありません。
自分のプレイングにできること、自分のブックでできることを冷静に見極めながら我を通してゆくプレイスタイルでないと、このブック自体が機能しないのです。
そうした地道な侵略が場を私の利する形に押し留め、最後の10ラウンドで逆転できる爆発力をフィールドに埋設することに繋がりました。

このブックにソウルスチールが入っているのはその為です。周回を無視してでも序盤から継続的に土地を殴るために最適なカードと判断しての採用でしたし、このカードが入っていることでこのブックの性格付けがカチッとはまったなという感覚があります。(ただし毎回機能するとは限らない)

そして重要な2点目。
見境なく殴るのではなく、落とすべきでない高額地はあえて見逃すということ。

マップ特性上、序盤の出遅れが勝敗を運命づけるような試合も少なくありません。土地を持っていない4位は逆転の目が限りなく細い。そうした4位は限られた土地を守ろうと必死になりますし、空き地を確保するためにリソースを割き続ける必要があります。そうした4位の高額地をもし取れたとしても、4位の矛先は自分に向くだけ。上位のセプターにとっては下位同士で潰し合う、非常においしい展開になってしまいます。

終盤ならば話は別ですが、序盤〜中盤は4位と手を組み、上位の連鎖を脅かす体制を作るのが何よりも重要。
このブックに入れているプレイグは単に土地を落としやすくするギミックだけではなく、下位が上位の土地を落とす確率を高めることで場の攻めっ気を増進し、土地の攻防に対戦相手全員のリソース(土地・カード)を消耗させやすくすることを狙いとしています。

当然、自分はその間も「絶対に落とさなければならないLv1」を捉え続け、殴り続けなければなりません。その土地は必ずしも今の1位のものとは限りませんし、時には協調すべき4位の土地かもしれません。そこは自分のブックの残り枚数、自分の位置(最終盤に落とせそうな土地の近くに立っているか?)、相手の手札を常に見ながら、今行くべきかどうかを常に考え続ける必要があります。

高額地を落とし、30Rとか35R時点でトップに立つことに意味はありません(なぜならこのブック、守りは弱いですから)。それで40Rまで順位を維持できる、あるいは目標魔力に到達して城に滑り込めるのか? それとも、その時点で落とさないと相手を止められなくなるのか? その見極めなくして安易に攻めることは悪手。
あくまで40R時点でトップに立つことが肝要なのです。

感覚を導くリソース

上でリソースを(土地・カード)と書きましたが、手持ち魔力や総魔力、あるいは領地コマンド使用機会もカルドセプトの重要なリソースですね。
(一番具体的で解りやすいのは、セプター:16bits様のHP『重力制御』にある「4-1:妨害の必要性」の記事でしょう!)
ただ、普段あまり触れられない大きなリソースがカルドセプトにはあります。

それは、「現在地(ポジショニング)」と「残りブック枚数」です。

これは、カルドセプトの不確定要素であるダイスとドローに深く関わるリソースで、具体的にどういった資源になるかといえば
ダイス/ドローによる不確定性の振れ幅を規定し、プレイ制度を高める
という点で、非常に重要になってきます。

このブックに関して言えば、主に「拠点奪取成功率」と「最終ラウンドに一位になるための立ち回り」を考える際に欠かせない要素です。

相手の拠点を落とすためには、まず相手の体(高額領地のマス)に両腕が届く位置まで近づかなければなりません。
最終ラウンドまでに標的を殴りにいけるポジションを見極め、その5〜6R前からスタンバっておかなくてはならないということです。
その時点で、2位以下に差をつけて1位になれる算段が整っていなければ集会する必要はありません。
パーミを捨て、ソウルスチールをかけよ!
ノーガードの殴り合いのゴングが鳴る時間帯なのです。

そして、相手をK.O.する為のパンチを放つ手札はどうか。
終了間際に揃っていれば言う事はありませんが、今ないからといって悲観している暇などありません。
いつ、何を引けるか。引けそうか。常に自分のブック残り枚数と、占い館の位置を意識しながらダイスを振れば
次のターン、さらに次のターンに試合を決定づける一撃を放つキーカードを引き当てるチャンスをが増えていくのです。

例えば、残り枚数が5枚の時。今まで引いてないカードをきちんと把握していれば、次ラウンドでは1/5の確率で引いてくるカードの予測を立てられる。
その中に状況を打開できるカードがあると解っているのなら、高額地の目の前に歩をすすめるかどうかの判断もできるし、どんなに劣勢でも逆転の目を常に複数考えながら、広い受けを意識した立ち回りができる、という具合に。

 

 

 ◎まとめ

とまぁ、縷々解説しましたが……
自分の頭の中に描いた未来予想図をもとに、立ち位置やドローを加味しながら感覚的に立ちまわることを前提に組み上げられたこのブックの性質上、どうしても運ゲーと捉えられがちな試合展開になってしまうのですが、実際は細かな判断と感覚の導きによって、不確定要素の波を乗り越えながら刻々と変化する荒海のような戦況を漕ぎ渡っていました。
中盤、土地もとれず必要なカードも引けず、ひどい船酔いに悩まされることも少なくありませんが、深層海流をしっかり捉えながら諦めず直向きにオールを動かし続けないと小舟は転覆してしまいます。
しんどい試合の連続でしたが(そして対戦相手の皆さんは私以上にしんどかったかと忖度致しますが……)
4戦全て内容がついてきましたし、このマップの特性とも相まって一つのスタイルを確立できたのではないかな、と思います。

対戦いただいた皆さん、ありがとうございました&理不尽な思いをさせてしまった方には申し訳ないです。この記事の半分は「理不尽な侵略でも、コイツの中では決して無軌道な侵略ではなかったんですよ」という言い訳でできています。今度森陽を見かけたら逆にボコボコにしてやってください!

 

 

  

 

 

 ・最後に……

決勝ラウンド一回戦の40R。
前ラウンドのダイス次第で逆転(確率6/8だったんですけどね)……というところで残念ダイス。
「これはもう無理か」と思ったところで、ドローはファイアーアムル。
手札のチャリオットを使って攻められるのは2位ほうたるさんのLv5のボジャノーイか、一位のドクビンさんのLv4スラッジタイタン。
ドクビンさんのスラッジタイタンは確実に倒せるものの、Lv5で3連鎖している地属性の土地の連鎖が切れてしまうため、自分は伸びない。
対して、ボジャノーイの即死80%がもしも外れたなら、Lv5奪取で一気に1位になれる。
結果、私はボジャに勝負を挑み――あっさり即死させられ4位フィニッシュでしたが……

試合後、まこすさんの配信録画で自分の動きを検証させてもらってる際、「スラッジ倒して投資しかない」とのコメントが。
自分の感覚では、それでは絶対に届かないと思ってその目は切ったのですが……はて?

ということで1G単位で計算しなおしたところ、スラッジタイタン侵略を行うと、アイテム代・チャリオット代・ソウルスチール収入含めてたったの92Gしか伸びないことが分かりました(@_@;
しかも、その後の逆転に失敗すれば2位のほうたるさんを1位にしてしまうというキングメーカーな状況。で、砦収入を得て土地上げを行なった後の伸びを計算してみたら、やっぱり! ほうたるさんの総魔力に200G足りません!
スラッジタイタン落として私が勝つ確率は、空き地になった元の地土地にビタ止まりのダイスを出すしかない(確率1/8)。
ということで、ボジャの即死が外れることに賭けるしかない(確率1/5)という私の直感は間違ってはいないことが分かりました。

何が言いたいのかというと、感覚も意外と馬鹿にはできないな〜ってことです。 

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